抗うつ薬はオンライン診療でも処方される?【精神科オンライン診療】
- 抗うつ薬はオンライン診療で処方される?
- オンライン診療で処方される抗うつ薬
- オンライン診療の受診から抗うつ薬処方までの流れ
- オンライン診療で処方される抗うつ薬についてよくある質問
- まとめ:オンライン診療でも抗うつ薬が処方される場合がある
「抗うつ薬はオンライン診療でも処方される?」と、疑問に思っていませんか?
メンタル不調を感じて「精神科を受診しよう」と思っても、自宅近くに精神科がない場合や予約が取れない場合、通院にハードルの高さを感じてしまうかもしれません。
しかし、オンライン診療を受診すれば、ビデオ通話にて医師の診察を受けられ、必要に応じて抗うつ薬を処方されるケースもあります。
この記事では、オンライン診療における抗うつ薬の処方について、くわしく解説します。
抗うつ薬はオンライン診療で処方される?
抗うつ薬はオンライン診療でも処方される場合がありますが、処方には一定の条件を満たす必要があります。くわしく見てみましょう。
初診での薬の処方は制限がある
オンライン診療で初めて診察を受ける際(初診)は、安全性の確保のため、一部の薬が処方できないと法律で定められています。
抗うつ薬には、気分や思考に作用するさまざまな種類があります。そのなかには、法律で「向精神薬」として指定され、特別な管理が必要な薬剤も含まれます。向精神薬は、適切な使用を確認する必要があるため、初回のオンライン診療では処方できません。
なお、オンライン診療でも2回目以降の診察(再診)では、医師が安全性を確認したうえで、必要に応じて処方することが可能です。このルールは患者さんの安全を守り、適切な治療を提供するために設けられています。
再診であれば条件付きで処方される
再診では、いつもの受診で処方されている薬をオンライン診療で処方してもらう場合や、オンライン診療で初診を受けた後の再診の場合に抗うつ薬が処方されます。
医師がオンライン診療で抗うつ薬を処方する際には、既往歴、服薬歴、アレルギー歴など、必要な医学的情報を把握する必要があります。これらの情報は、過去の診療録や診療情報提供書、地域医療情報連携ネットワーク、お薬手帳、PHR(パーソナルヘルスコード:個人の健康や医療に関する情報を記録・管理するシステム)などで確認されます。
オンライン診療で処方される抗うつ薬
オンライン診療で処方される抗うつ薬は、以下のとおりです。
⚫︎SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
・効果:セロトニンを増やし、不安や落ち込みを和らげる
・副作用:飲み始めに吐き気や胃痛、下痢が現れることがある
・主な種類:フルボキサミン、セルトラリン、エスシタロプラムなど
⚫︎SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
・効果:セロトニン・ノルアドレナリンに作用し、気分の落ち込みに加えて、意欲の低下にも効果がみられる
・副作用:不眠や便秘、尿閉、口の渇きなどが現れることがある
・主な種類:デュロキセチン、ベンラファキシンなど
⚫︎NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)
・効果:セロトニン・ノルアドレナリンの分泌量を増やす
・副作用:飲み始めに眠気、食欲増進の副作用がみられる場合がある
・主な種類:ミルタザピン
⚫︎その他
・トラゾドン:抗ヒスタミン作用によって、不眠症状を改善する
・ボルチオキセチン:セロトニン受容体の働きを促進し、不安や落ち込みを改善する
上記の薬は、いずれもエニキュアで取り扱い可能です。薬の効き目や副作用について、わからない点や疑問点があれば、主治医にご相談ください。
オンライン診療の受診から抗うつ薬処方までの流れ
オンライン診療を受診し、抗うつ薬を受け取るまでの流れは、以下のとおりです。
⚫︎診療予約を取る
⚫︎診察を受ける
⚫︎料金を支払う
⚫︎抗うつ薬を受け取る
くわしく見てみましょう。
診療予約を取る
精神科オンライン診療を受診するには、まず診療予約を取る必要があります。所定のアプリをダウンロードし、診療を受けたい日時を選択しましょう。
アプリによっては、予約する際にWeb問診表の記入を求められる場合もあります。問診票に書く内容については、関連記事をご参考ください。
【関連記事】精神科オンライン診療の問診票に書くべきことは?問診票を書いたあとの流れも紹介
エニキュアでは、公式LINEから最短1分で診療予約が取れます。まずは「友だち追加」から始めてみましょう。
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診察を受ける
予約した日時が近づいたらビデオ通話アプリを起動し、医師の診察を受けます。オンライン診療は待ち時間がないため、予約時刻の少し前にアプリを起動すれば大丈夫です。
診察を受ける前に、本人確認書類の提出が求められる場合もあります。運転免許証やマイナンバーカードなど、本人だとわかる書類を用意しておきましょう。
健康保険が適用されるクリニックでは、本人確認書類と同時に保険証の提出が求められることもあります。
料金を支払う
診察が終わったら、料金を支払います。抗うつ薬が処方される場合は、診察代や診断書代とまとめて薬代が請求されます。
支払い方法はクレジットカードか銀行振り込みのどちらかを選べますが、自宅で完結したい方はクレジットカード支払いがおすすめです。
抗うつ薬を受け取る
料金を支払ったら、抗うつ薬を受け取りましょう。
抗うつ薬の受け取り方には「院内処方」と「院外処方」の2つがあり、それぞれの違いは以下のとおりです。
院内処方
・診察を受けた医療機関から直接薬を受け取る方法
・オンライン診療の場合は、自宅へ薬を郵送してもらえる
院外処方
・医療機関から処方箋を発行してもらい、お近くの薬局で薬を受け取る方法
・オンライン診療の場合は、医療機関が指定の薬局に処方箋を送る
オンライン診療に特化した精神科クリニックの多くは、院内処方を採用しています。薬を患者さまのご自宅へ郵送することにより、オンラインでの診療を完結できるためです。
オンライン診療で処方される抗うつ薬についてよくある質問
オンライン診療で処方される抗うつ薬ついて、よくある質問に回答します。
オンライン診療にかかる費用は保険適用される?
オンライン診療であっても、医療保険が適用される場合があります。
医療保険が適用される場合、対面診療と同じく医療費が3割負担となります。保険適用の場合は、診察が始まる前に健康保険証を用意しておきましょう。
ただし、診断書代やオンライン診療システム利用料など、一部の費用は保険が適用されないケースもあります。精神科オンライン診療の料金に関しては、関連記事もご参照ください。
【関連記事】精神科オンライン診療の料金はどうやって決まってる?仕組みと注意点も解説
診療を受けずに抗うつ薬のみ受け取ることはできる?
診療を受けずに抗うつ薬のみ受け取ることはできません。薬を受け取るには、医師の診察を受けて処方箋をもらい、処方箋をもとに薬を処方してもらう必要があるためです。
このルールは、医師法や薬剤師法でも定められています。抗うつ薬を処方してもらいたいときは、必ず医師による診察を受けなければなりません。
まとめ:オンライン診療でも抗うつ薬が処方される場合がある
オンライン診療でも、抗うつ薬が処方されるケースがあります。しかし、初診の場合は患者さまのなりすましや虚偽の報告を防ぐため、抗うつ薬の処方がされない場合もあります。
オンライン診療で抗うつ薬を処方してもらうには、いつも服薬している薬をオンライン診療で処方してもらうか、初診・再診ともにオンライン診療を完了している必要があります。状況によって異なるため、詳しくはご相談ください。
エニキュアでは、夜間・休日問わず精神科オンライン診療をおこなっています。予約から薬の受け取りまでをすべて自宅で完結できますので、お気軽にご相談ください。
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