- トップ
- 記事一覧
- オンライン診療の記事一覧
- 精神科オンライン診療の料金はどうやって決まってる?仕組みと注意点も解説
精神科オンライン診療の料金はどうやって決まってる?仕組みと注意点も解説
「オンライン診療の料金はどうやって決まっているの?」と、疑問に思っていませんか?
オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを使って診療を行います。オンライン診療を初めて受診する、または受診を考えている方のなかには、料金の仕組みが分からず、不安に思っている方もいるかもしれません。
この記事では、精神科オンライン診療の料金の仕組みと、利用するときの注意点について解説します。オンライン診療の料金について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご覧いただき、ご参考になさってください。
オンライン診療とは?
オンライン診療とは、スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使って、ご自宅や職場などで、医師の診察や薬の処方を受けられるサービスのことです。2020年の新型コロナウイルスの流行を機に、オンライン診療を始める医療機関が増えています。
オンライン診療は、インターネット環境があればどこでも受診できるため、治療の継続がしやすいのがメリットです。とくに精神科・心療内科においては、定期的な通院が困難な患者さまでも、対面診療に比べると、受診のハードルを下げることができます。
精神科・心療内科のオンライン診療のメリットや効果については、関連記事もご参照ください。
【関連記事】精神科・心療内科におけるオンライン診療のメリットとその効果
オンライン診療の料金体系の概要
オンライン診療の料金体系について、詳しく見ていきましょう。ただし、診療報酬改定については、本記事執筆時点での予測や一般的な傾向に基づいているため、実際の改定内容は変更される可能性があります。
初診料と再診料
オンライン診療における初診料と再診料は以下のように設定されています。
⚫︎情報機器を用いた初診料:253点(2,530円)
⚫︎対面診療の初診料(291点)より低く設定されています。
情報機器を用いた再診料:75点(750円)
⚫︎対面診療の再診料(75点)と同等です。
2024年の改定では、初診からのオンライン診療が一部の条件下で認められるようになりました。ただし、原則として初診は対面で行い、再診からオンライン診療を行うことが推奨されています。
診療報酬点数制度の基本
日本の医療費計算の基本となる診療報酬点数制度の仕組みは、以下のとおりです。
・診療行為ごとに点数が定められており、これに基づいて医療費が計算されます。
・1点=10円のため、医療費の計算式は「診療報酬点数×10円」です。
・オンライン診療特有の点数も設定されており、たとえば「オンライン診療料」などがあります。
2024年の改定では、オンライン診療に関する点数が全体的に見直され、多くの項目で増点されました。これは、オンライン診療の質の向上と普及促進を目指したものです。
診療報酬点数は2年に1回改定され、次の改定は2026年6月の予定です。
オンライン診療特有の加算
オンライン診療には、以下のような特有の加算があります。
⚫︎情報機器を用いた外来診療:75点(750円)
⚫︎在宅時医学総合管理料:
・オンラインによる訪問診療を行った場合に適用されます。
・訪問診療の回数・医療機関の種類・患者さんの数によって点数が異なります。
・月に2回以上訪問し、うち1回は情報通信機器を用いた場合:292点(2,920円)〜519点(5,190円)です。
・月に1回訪問し、2か月目に情報通信機器を用いた場合:225点(2,250円)〜1,500点(15,000円)です。
⚫︎精神保健指定医による通院・在宅精神療法(オンライン診療):
・2024年に新設された加算で、過去1年以内に対面診療を行った患者さまに対し、オンライン診療を行った場合に適用されます。
・診療時間によって点数が異なり、30分以上は357点(3,570円)、30分未満は274点(2,740円)です。
これらの加算は、システム使用料や通信費など、オンライン診療特有のコストを補うことを目的としています。
オンライン診療料金の決定要因
オンライン診療の料金はさまざまな要因によって変動します。2024年の改定を踏まえ、主な要因を詳しく見ていきましょう。
医療機関の種類による違い
オンライン診療の料金は、医療機関の種類によっても異なります。
具体例として、診療所(クリニック)と病院の違いを見てみましょう。
⚫︎診療所:基本的な診療報酬点数が設定されています。
⚫︎病院:一般的に診療所より高い点数が設定されている場合が多いです。
・病院の規模によっても点数が異なり、200床以上の病院では、初診料に50点の加算が付きます。
2024年の改定では、中小病院でのオンライン診療実施を促進するための新たな加算が導入されました。
診療科目別の特徴
オンライン診療は、診療科目によっても料金に違いがあります。とくに精神科・心療内科はオンライン診療が比較的導入しやすく、対面診療との料金差が小さいのが特徴です。
一方で、内科や外科など、身体的診察が重要な診療科では、オンライン診療の適用範囲が限られますが、2024年の改定でいくつかの処置や検査がオンラインで可能になりました。
診療時間や予約枠の影響
オンライン診療は、診療時間や予約枠の長さによっても料金が異なります。夜間・休日加算はオンライン診療でも適用され、予約枠が長くなると、その分料金が加算される場合もあります。詳しくは以下をご覧ください。
⚫︎夜間・休日加算
・夜間加算:85点(850円)
・休日加算:250点(2,500円)
⚫︎予約枠の長さ
・例:15分枠、30分枠、60分枠など
自費診療の場合、診療時間に応じて料金が設定されることがあります。
使用するシステムやツールのコスト
オンライン診療に使用するシステムやツールのコストによっても、料金が決まります。追加料金が発生するシステム・ツールの具体例は、以下のとおりです。
⚫︎高度なセキュリティシステム
⚫︎医療機器連携
例:血圧計やパルスオキシメーターなどのデータを送信できるシステム
とくにセキュリティシステムは、患者さまのプライバシーを保護するため、導入している医療機関が多い傾向にあります。
オンライン診療の料金についてよくある質問
オンライン診療の料金について、よくある質問に回答します。
Q1.なぜシステム利用料がかかるのですか?
オンライン診療のシステム利用料がかかる理由は、主に2つあります。1つ目は、オンライン診療システムを開発するのには多額の費用がかかるためです。2つ目は、個人情報の漏えいを防ぐために、システムをアップデートするための維持費がかかるためです。
Q2.キャンセル料はかかりますか?
オンライン診療のキャンセル料は、クリニックによって異なります。一定の金額を請求するところもあれば、キャンセル料を請求しないところもあるため、事前に確認しておきましょう。
エニキュアでは、診療日の前日までキャンセルを受け付けています。当日のキャンセル・日程変更は受け付けていないため、ご注意ください。
まとめ:オンライン診療の料金は医療機関によって異なる
オンライン診療の料金体系は、医療機関によって異なります。医療機関の規模や診療内容、診察時間、診療科目、使用システム・ツールなど、料金を決定づける要因はさまざまです。
また、自費診療やシステム利用料、キャンセル料など、医療機関が独自に料金を設定している場合もあります。
「エニキュア」では、精神科・心療内科のオンライン診療を行っています。患者さまのご自宅からzoomで診療を受けられるため、通院が難しい方も気軽に相談できます。
エニキュアは夜間・休日診療のご予約も可能です。まずは公式LINEの「友だち追加」から始めてみましょう。
また、自分の症状がどの精神疾患の症状に当てはまるか知りたい方は、症状チェッカーもご利用ください。
参考文献:
・厚生労働省 オンライン診療について
・厚生労働省 令和6年度診療報酬改定 1. 賃上げ・基本料等の引き上げ p30 初再診料等の評価の見直し
・厚生労働省 令和6年度診療報酬改定の概要【医療DXの推進】 p16 情報通信機器を用いた通院精神療法に係る評価の新設
・厚生労働省 第8部 精神科専門療法 p3 I003-2 認知療法・認知行動療法(1日につき)