朝起きられない原因は?うつ病などの精神的なもの?原因・対処法・精神科を受診するタイミングを解説

監修者紹介
別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事 精神保健指定医、精神科専門医、臨床精神神経薬理学専門医、老年精神医学会専門医、公認心理師、スポーツドクター
別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事 精神保健指定医、精神科専門医、臨床精神神経薬理学専門医、老年精神医学会専門医、公認心理師、スポーツドクター

毎朝、目覚ましを何度もスヌーズしてしまう。布団から出られず、仕事や学校に遅刻しそうになる。そんな経験はありませんか?

朝起きられない原因は、単なる疲れや睡眠不足ではなく、なんらかの精神疾患が隠れているサインかもしれません。

この記事では、朝起きられない原因や適切な診療科の選び方、すぐにできる対処法について詳しく解説します。1人で抱え込まず、専門家に相談して適切な対処をしましょう。



考えられる朝起きられない原因

朝起きられない原因として、まず疲れや睡眠不足を思い浮かべますよね。しかし単なる疲れではなく、もしかしたらうつ病かもしれません。


起立性調節障害

起立性調節障害は、自律神経がうまく働かなくなることで起こります。思春期にかかることが多く、この世代の朝起きれない原因のひとつによくみられます。ほとんどの場合問題ありませんが、時に神経系の疾患や心臓の疾患、さらには癌などの重篤な病気が隠れていることもあります。

主な症状は、頭痛やめまい、立ちくらみなどです。

湿疹や不眠、腹痛、吐き気、食欲不振なども併発することがあります。これらの症状が複合的に現れる場合は、専門医への相談を推奨します。



睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、眠っているあいだに呼吸が止まる状態が繰り返される病気です。朝起きられない以外にも、朝の頭痛や日中の強い眠気を感じることが特徴です。また、いびきの指摘を受けることも多く、疲労感が取れにくい、集中力が低下するといった症状も現れます。

この病気は本人が気づきにくいため、家族や同居人からの指摘がきっかけで発見されることも多いのが特徴です。放っておくと高血圧や脳血管障害などの二次障害を引き起こすリスクがあるため、適切な対処が必要です。



適応障害

適応障害は、特定のストレス要因によって引き起こされます。うつ病との大きな違いは、原因が明確で、そのストレスから離れると症状が改善される点です。症状はうつ病に似ていますが、適応障害で特徴的なのは行動の変化です。飲酒や喫煙量が増える、無断欠勤が増える、遅刻や欠席が増加する、対人関係のトラブルが増えるといった変化が現れます。

注意点として、適応障害を放置するとうつ病やほかの精神疾患を引き起こすリスクが高まります。「これくらい大丈夫」とつらい気持ちにふたをせず、はやめに医師に相談しましょう。


うつ病

うつ病は、喜びの消失や抑うつを主症状とする精神疾患です。とくに、朝方に症状が強くなる「朝方抑うつ」が特徴としてみられます。

身体的な症状としては、頭痛やめまい、全身のだるさを感じることが多いです。不眠や寝つきの悪さ、食欲低下、胃の不快感、味覚の変化なども現れます。精神面では、やる気の喪失や気分の落ち込み、イライラや焦り、自己否定感の増加、生きづらさの実感、集中力の低下などが見られます。

うつ病は、まじめな人やがんばり屋さんな人ほどなりやすい病気です。決して自分を責めないでください。そして、うつ病は正しい治療で改善が期待できます。エニキュアでは患者さまの思いによりそった治療をしております。ぜひご相談くださいね。

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すぐにできる対処法

朝起きられない状態を少しでも改善するため、まずは実践できる対処法をご紹介します。

少しでも生活を楽にするために試してみることをおすすめしますが、精神疾患やほかの病気が原因である場合は、セルフケアだけでは解決しがたいことをご理解ください。対処法をおこないながらも、はやめに専門家に相談しましょう。



昼寝は15時までに

昼寝をしても問題ありませんが、大切なのはタイミングです。夕方は自然と眠気が強くなる時間帯ですが、この時間帯に寝てしまうと夜の睡眠に影響を及ぼし、大事な夜の時間帯に眠れなくなってしまいます。

良質な夜間睡眠を確保するために、昼寝をする場合は15時までに終えるようにしましょう。


夕方に軽い運動をする

ジョギングや散歩などの有酸素運動には、血流改善や睡眠の質向上、適度な疲労感による入眠促進、ストレス解消といったさまざまな効果があります。

ただし、就寝直前の激しい運動は逆効果になる可能性があるので、注意が必要です。運動が苦手な方は、散歩や階段の登り降りなど無理のない範囲ではじめるといいですよ。


朝起きたら日光を浴びる

スムーズに起きるためにもっとも重要なのが、朝の日光浴です。体内時計を整えるためには、朝一定の時間に起きることが重要だと言われています。太陽の光を浴びることで体内時計が整い、自然な睡眠サイクルを取り戻すことができるでしょう。

朝になったらとりあえずカーテンを開ける、日光が入る部屋を寝室にするなど工夫すると、少ない負担で取り組めますよ。





受診するのに最適な診療科

対処法を試しても朝起きられない状態が続く場合は、背景になんらかの病気が隠れている可能性があります。そこで疑問となるのは、受診するのに最適な診療科です。


多くの場合、複数の症状が同時に現れるため、もっともつらい症状に応じた診療科を選択することをおすすめします。


総合内科やかかりつけの内科

心身に不調を感じ受診する診療科に悩んだ場合、かかりつけ医や総合内科を受診するとよいでしょう。内科では医師の診察で総合的に診てもらえるので、必要な診療科へ案内してもらえることも可能です。



睡眠時無呼吸が疑われる場合は呼吸器外来や耳鼻科

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、呼吸器内科や耳鼻咽喉科の受診が適切です。早期発見・治療により、高血圧や脳血管障害などの重大な合併症リスクを軽減できます。医療機関では医師の診察、検査結果から適切な治療方針が決定されます。



循環器

動悸や息切れ、血圧の乱れ、脈の乱れといった循環器系の症状がある場合は、循環器内科の受診を検討しましょう。循環器を受診する理由でとくに多いのが、起き上がったときに血圧調整がうまくいかず、血圧低下と脈拍数の増加が生じる起立性低血圧によるものです。症状が重い場合は、薬での治療や経過観察のための入院などが必要となります。



神経内科

神経内科とは、脳や脊髄、神経、筋肉の疾患を診る診療科です。扱う症状は頭痛、めまい、しびれ、ふらつき、もの忘れ、しゃべりにくさなど多岐にわたります。

朝起きられない以外に、足のふるえや筋力低下、しびれなど神経症状が強い場合は、背景にパーキンソン病や筋萎縮性側索硬化症などの疾患が隠れているかもしれません。

医師による問診と身体の診察をおこない、必要に応じてMRIやCTなどの検査がおこなわれます。


精神科

うつ病や適応障害が疑われる場合は、精神科での治療が基本となります。医師の診察を受け、必要に応じて薬物療法と精神療法を組み合わせることで、症状の緩和と再発予防を目指します。






精神科を受診するタイミング

朝起きられない以外に、抑うつ気分や意欲の低下などが見られた場合は精神科を受診するのが最適です。では、どのタイミングで受診をすればよいのでしょうか。


以下では適切な受診のタイミングを、症状が出た場合と日常生活に支障がでた場合にわけて説明します。


複数の症状がでた場合

精神科を受診するタイミングとしては、朝起きられないだけでなく、以下の症状が見られる場合を推奨します。

・眠りが浅い

・食欲が落ちる

・イライラする

・集中力が低下する など

これらの症状を放置していると、うつ病を罹患したり症状が悪化したりするリスクを生じます。なるべくはやめの対処が重要です。



日常生活に支障がでた場合

上記の症状のほかにも、以下の様子がみられた場合はためらわずに精神科医に相談しましょう。

・仕事や学校に遅刻、欠席が目立つ

・人間関係のトラブルが増える

・人との関わりが減る



気になったら受診するのがベスト

先述したように受診の目安はありますが、受診してはいけないことはありません。

「これくらいで相談してもいいのかな」と不安に思うかもしれませんが、少しでも気になる場合は早めに受診するのがよいです。

エニキュアでは、あなたの悩みによりそう医師がお待ちしております。






はじめての精神科はオンライン診療が選択肢のひとつ

精神科へ受診することに抵抗を感じる方や、「これくらいで受診してもいいのかな」とお悩みの方におすすめなのがエニキュアです。


以下では、はじめての精神科を受診する方におすすめの理由を3つご紹介します。学校や仕事で忙しい人でも無理なく通える環境が整っていますよ。



自宅から受診できる

近所の人や知り合いに、精神科へ通院していることを知られたくない人は少なくありません。病院やクリニックへ通院する際に、誰かにバッタリ会わないかとドキドキしながら行くのは疲れますよね。エニキュアならスマートフォンと通信環境があればどこからでも受診ができるので、自宅などリラックスした環境で受診ができて安心です。


平日24時まで開いている

夜は24時まで診療しているので、仕事で残業のある日や夜にバイトを入れている日であっても受診することができます。ライフスタイルに合わせた通院ができるのは大きなメリットだと言えるでしょう。また、朝はやく起きて精神科へ通う必要もないので、最小限の負担で受診ができます。



予約システムが簡単

エニキュアでは、LINEから最短1分で予約ができる便利な予約システムが整っています。


クリニックの場合は診療時間内に電話をかけなければなりませんが、エニキュアなら自分の都合のよいタイミングで予約ができるので、予約するのにストレスがかかりません。精神科は長期にわたって通院が必要となるケースが多いため、手軽に予約をとれるのは重要です。





まとめ ほったらかしにせず早めに相談を

朝起きられないのは、意識や気持ちの問題ではありません。決してあなたのせいではないので、自分を責めないでくださいね。精神科で医師に相談をするなど、適切な対処をすることで自分を大事にしましょう。エニキュアではいつでもご相談をお待ちしております。

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