オランザピンの効果と副作用【精神科・心療内科】

監修者紹介
佐藤 恒一
総合病院門前薬局、精神科クリニック門前薬局にて勤務。調剤業務・服薬指導を経験後、薬局チェーン本部のDI(医薬情報)部門に所属し、医薬品情報提供や安全性対応に従事。
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佐藤 恒一
総合病院門前薬局、精神科クリニック門前薬局にて勤務。調剤業務・服薬指導を経験後、薬局チェーン本部のDI(医薬情報)部門に所属し、医薬品情報提供や安全性対応に従事。
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オランザピンは、統合失調症や双極性障害などの治療に使われる薬です。脳内の神経伝達物質のバランスを整えることで、「誰かに見られている気がする」「声が聞こえる」といった幻覚や妄想・気分の波などのつらい症状を和らげる効果が期待できます。

一方で、眠気や体重増加といった副作用も聞かれるため、不安に感じるかもしれません。今回は、オランザピンの効果や副作用・注意点をお伝えします。正しく理解し、適切に対処することで、前向きに治療に取り組めるようになるでしょう。


オランザピンの作用機序|どんな薬?

オランザピンの作用機序 どんな薬?

オランザピンは、第二世代の抗精神病薬(非定型抗精神病薬)に分類される薬で、ジプレキサという商品名でも知られています。脳のなかで情報を伝える役割をもつ、ドーパミンやセロトニンという物質の働きに作用する薬です。

ドーパミンやセロトニンは、感情や考え方・ものごとの感じ方に深くかかわっています。このバランスが崩れると、幻覚や妄想・気分の落ち込みなどの症状が現れることがあります。

オランザピンはドーパミンやセロトニンをはじめとする多数の神経伝達物質の受容体に作用して、働きを調整することで、神経伝達のバランスを保つように働く薬です。


オランザピンの効果が期待できる病気

オランザピンの効果が期待できる病気

「オランザピンはどんな症状に効くの?」「自分の病気に効果はある?」と不安に感じるのは、自然なことです。ここからは、精神科の治療でオランザピンがどのような疾患に使われるのか、睡眠薬として使えるのかについてお伝えします。


オランザピンと統合失調症

統合失調症は、考えや感情・行動の整理が難しくなる精神疾患です。主な症状は、以下のとおりです。

・陽性症状:幻覚や妄想・考えがまとまりにくくなる
・陰性症状:やる気が出ない・感情表現が乏しくなる
・認知機能の低下:記憶力や集中力・判断力が落ちる

オランザピンは、陽性症状に対してはドパミンの働きを抑えることで、幻覚や妄想・興奮・混乱を落ち着かせる効果が期待されます。

一方で、陰性症状に対してはセロトニンにも作用し、意欲の低下や感情の乏しさを和らげ、日常生活を送りやすくする効果が期待できます。急性期だけでなく、慢性期にも使われることがある薬です。


オランザピンと双極性障害における躁症状・うつ症状

双極性障害は気分が高ぶる躁状態だけでなく、気分が落ち込むうつ状態が現れる場合があります。オランザピンは、双極性障害に伴う躁症状やうつ症状の治療にも使われることがあります。

うつ状態でみられる症状は、以下のとおりです。

・気分の落ち込み
・意欲の低下
・疲れやすさ
・集中力の低下
・眠れない・眠りすぎる

オランザピンは脳内の神経伝達物質のバランスを整えることで、症状を和らげる効果が期待されます。

双極性障害のうつ症状では、単独で使われる場合もあれば、ほかの薬を一緒に使われることもあります。


オランザピンは睡眠薬として使える?

オランザピンは、ヒスタミンH1受容体やアドレナリンα受容体にも作用することで、気持ちの高ぶりや興奮を落ち着かせる作用があります。そのため、不安が強いときや落ち着かない状態を和らげる効果が期待できます。

ただし、オランザピンはもともと睡眠薬として作られた薬ではありません。精神症状を治療する過程で、眠気が出やすい特徴を活かして、不眠の改善につながる場合があります。

統合失調症や双極性障害の症状は、オンライン診療を活用すると、自宅からスムーズに医師に相談できます。くわしくは以下の記事をご覧ください。

【関連記事】はじめての精神科でもオンライン診療を受診できる?メリットと注意点について解説


オランザピンの副作用と対処法

オランザピンの副作用と対処法

オランザピンでは、眠気や体重増加などの副作用がみられることがあります。ここでは、オランザピンで現れやすい副作用や、適切な対処法を紹介します。


オランザピンと眠気

オランザピンでは、眠気やだるさを感じることがあります。気持ちの高ぶりや不安を落ち着かせる作用があるためです。日中の生活に支障が出る場合は、医師が以下のような対処をする場合があります。

・薬を飲む時間を調整する
・薬の量を変更する

眠気やだるさが続くときは、自己判断で中止せず、必ず医師に相談してください。


オランザピンは太る?(体重増加)

オランザピンでは、体重増加に気をつけることが大切です。体重の変化は薬の影響だけでなく、病状や生活習慣も関係するため、一概に薬が原因とは言い切れません。しかし、オランザピンは比較的太りやすい薬として知られています。

オランザピンで太りやすい理由は明確ではありませんが、以下の理由が考えられます。

・食欲が増えやすくなる作用
・食べたエネルギーが消費されにくくなる
・活動量が減りやすくなる

太ったときの対処法は、以下のとおりです。

・食事内容や生活習慣を見直す
・無理のない範囲で身体を動かす
・よく噛んでゆっくり食べる
・薬の量を調整する
・医師がほかの抗精神病薬への変更を検討する

オランザピンで体重増加がみられたときは、自己判断で中止せず、必ず医師と相談しながら対応しましょう。


オランザピンと糖尿病

オランザピンでは血糖値を上昇させる可能性があり、糖尿病を発症したり、悪化したりすることがあります。身体のなかでインスリンがうまく働かなくなったり、十分に分泌されなくなることが原因とされています。

以下の症状がみられたときは、糖尿病が発症・悪化している可能性があるため、医師に相談してください。

・異常に喉が渇く
・トイレに行く回数や尿の量が増える
・身体がだるく、疲れやすい
・食べていても、体重が減る

食事や運動などの生活習慣を見直し、医師による薬の調整をおこなうことで、血糖コントロールの改善が期待できます。


オランザピンはオンライン診療で処方できる?

オランザピンはオンライン診療で処方できる?

オンライン診療でも、クリニックによってはオランザピンの処方に対応している場合があります。ただし、オランザピンは血糖値の上昇や糖尿病の発症・悪化との関連が指摘されているため、処方にあたっては慎重な対応が求められます。

エニキュアでは、医師が適応と判断した場合、オランザピンの相談・処方に対応が可能です。オランザピンが処方された場合は、糖尿病の有無を確認する目的で、無料の紹介状が発行されます。健康を守りながら、治療に取り組める環境が整っています。

オンライン診療について知りたい人は、以下をご覧ください。

【関連記事】精神科オンライン診療で薬の処方を受ける方法|メリットと注意点も解説


オランザピンの効果が出るまで|何時間後?

オランザピンの効果が出るまで何時間後?

オランザピン錠5mgを空腹時に服用した場合、血液中の濃度は服用後およそ4.8時間でピークに達し、その後約28.5時間かけて半分になります。作用時間が比較的長いため、1日1回の服用で効果が安定しやすい薬です。毎日服用を続けることで、1週間以内には血液中の薬の濃度が一定に保たれる状態になります。

ただし、効果の現れ方には個人差があり、安定するまで時間がかかる場合もあります。焦らず自己判断で薬の量を調整したりやめたりせず、医師の指示に従って服用を続けましょう。


つらい症状は抱え込まずに相談を

つらい症状は抱え込まずに相談を

「気分の落ち込みがつらいけど病院はちょっと……」といった人や、通院の時間が取れない人には、オンライン診療が役立つ場合があります。自宅から受診できるため、移動や待ち時間での負担が少なく、治療を無理なく続けられます。

エニキュアでもオンライン診療に対応しており、特長は以下のとおりです。

・24時間いつでも予約ができる
・平日・土日祝日も朝8:00〜夜24:00まで診察
・薬を最短翌日に自宅で受け取れる

医師が適応と判断した場合、糖尿病の人には処方できませんが、オランザピンの相談・継続処方に対応しています。ご自身に合った方法を、お選びください。

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オランザピンに関するよくある質問

オランザピンに関するよくある質問

「ほかの薬との飲み合わせは大丈夫?」「運転はしてよいの?」とオランザピンに関する質問にお答えします。疑問が解消されることで、前向きに治療に取り組めるようになるでしょう。


オランザピンの禁忌はどんな人ですか?

オランザピンは、以下のような場合には使用できません。

・昏睡状態にある人
・バルビツール酸誘導体などの中枢神経抑制剤の強い影響下にある人
・オランザピンの成分でアレルギーを起こしたことがある人
・糖尿病のある人、過去に糖尿病と診断されたことがある人
・アドレナリンを使用している人

ご自身の健康を守るために、これらに当てはまる場合は、医師に伝えてください。


オランザピンは運転中に飲めますか?

オランザピンでは、眠気や注意力・集中力・反射運動能力の低下が現れる可能性があるため、服用中は高所での作業あるいは自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないようにしましょう。不安なことがあれば、医師に相談してください。


オランザピンは精神疾患に幅広く効果が期待できる

オランザピンは精神疾患に幅広く効果が期待できる

オランザピンは、統合失調症や双極性障害などの治療に用いられる抗精神病薬です。脳内のドーパミンやセロトニンのバランスを整えることで、つらい症状や気分の波を和らげる効果が期待できます。

一方で、眠気や体重増加・血糖値の上昇といった副作用がみられることもあり、正しい理解と医師の管理が大切です。症状や副作用に不安がある場合は、医師に相談しましょう。

「通院はハードルが高い」という人は、エニキュアのオンライン診療で自宅から受診する選択肢もあります。1人で抱え込まずに、ご自身に合った方法をお選びください。

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