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トラウマの症状・治し方について解説【精神科オンライン診療】
「過去のつらい体験が忘れられない」「今でもあの時を思い出してしまう」といった悩みはありませんか?
事件や事故、災害など、命にかかわるような出来事によってできた心の傷を「トラウマ」といいます。トラウマによる症状が長期にわたり、日常生活に影響をきたしている場合は、早めに精神科へ相談してみましょう。
この記事では、トラウマの概要・症状について解説します。また、オンライン診療におけるトラウマ治療もご紹介しますので、ぜひご参照ください。
トラウマとは?
トラウマ(心的外傷)とは、一般生活では経験しないような生死に関わる出来事に直面し、精神的な影響を受けることです。
トラウマ体験の例として、以下のような出来事が挙げられます。
⚫︎自然災害(地震・津波・火災・洪水など)
⚫︎戦争被害(戦争・紛争・テロ・暴動など)
⚫︎事件事故(暴力・虐待・いじめ・性的被害・交通事故など)
⚫︎喪失体験(家族や友人の死など)
トラウマ体験の受け止め方や対処能力には個人差があるため、トラウマによる症状が軽い方もいれば、後述する「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」を発症する方もいます。
とくに子どもは、大人に比べて感情を言葉で表現する能力が育っていないため、トラウマの影響を受けやすい傾向があります。
トラウマによる症状・影響
トラウマによる症状や行動への影響について解説します。これらはトラウマ体験から1ヵ月以内に収まる場合もあります。
精神症状
トラウマによる精神症状は、以下のとおりです。
・現実を受け止められない
・何が起きたのか理解できない
・呆然とする
・恐怖・不安を感じる
・抑うつ気分になる
・怒り・イライラを感じる
・突然涙が出てくる
・自分を責める
・注意力が散漫になる
・物音に対して過敏になる
上記の症状は、トラウマ体験によって強い恐怖を感じたときに起こります。
身体症状
トラウマによる身体症状には、次のようなものがあります。
・眠れない
・筋肉が震える
・頭痛・腹痛がする
・動悸・吐き気がする
・寒気がする
・けいれんを起こす
・めまいがする
・汗が止まらない
・息苦しい
これらの症状が起きるのは、トラウマ体験によって引き起こされた恐怖や不安によって、身体が過度の緊張状態になるためです。
トラウマが関連する精神疾患
トラウマによる症状の多くは、時間の経過とともに自然と和らいでいきます。しかし、症状が1ヶ月以上続いたり、日常生活に支障が出るほど深刻な場合は、何らかの精神疾患を発症している可能性があります。
ここでは、トラウマと関連する主な精神疾患について説明します。ご自身やご家族の状態が気になる場合は、参考にしてみてください。
心的外傷後ストレス障害(PTSD)
PTSDは、トラウマとなる出来事を経験してから1ヶ月以上たっても、強い精神的な苦痛が続く状態です。「心的外傷後」という言葉は、「トラウマとなる出来事の後」という意味です。
PTSDになると、日常生活の様々な場面で支障が出ることがあります。例えば、仕事や学業に集中できない、人間関係がうまくいかない、趣味が楽しめなくなるといった影響が出ることもあります。
主な症状には以下のようなものがあります。これらの症状が複数組み合わさって現れるのが特徴です。
⚫︎フラッシュバック(侵入症状)
・つらい記憶が突然よみがえる
・悪夢を見る
・似た状況で強い不安を感じる
⚫︎回避症状
・思い出したくない記憶を必死に避ける
・事件や事故に関連する場所に行けない
・その時のことを誰にも話せない
⚫︎気分の変化
・何に対しても興味が持てない
・将来に希望が持てない
・周りから孤立している感じがする
⚫︎過度の緊張
・常に警戒している
・些細な物音に敏感になる
・イライラして落ち着かない
これらの症状は、その人の生活環境や周囲のサポート体制によって、強さや現れ方が変わってきます。
複雑性PTSD
通常のPTSDは一回の大きな出来事がきっかけで起こることが多いのですが、複雑性PTSDは、長期間にわたる継続的なトラウマ体験によって引き起こされます。例えば、幼少期からの虐待や、長年続いたDVなどが原因となることがあります。
このような継続的なトラウマ体験は、人の心により深い影響を与えます。特に、安全な場所であるはずの家庭や学校で起きる場合、心の傷はより深刻になりやすいことが分かっています。
以下のような症状が特徴的です。これらの症状は、人間関係や社会生活に大きな影響を与えることがあります。
⚫︎感情のコントロールの難しさ
・些細なことで感情が大きく揺れ動く
・怒りを抑えられない
・感情の変化が激しい
⚫︎対人関係の困難
・人を信頼できない
・親密な関係を築けない
・他人との距離感がつかめない
⚫︎自己評価の低下
・自分には価値がないと感じる
・何をしても自信が持てない
・将来に対して希望が持てない
解離性障害
私たちの心は、あまりにもつらい体験をしたとき、自分を守るために「記憶を一時的に切り離す」という防衛反応を示すことがあります。これが「解離」という状態です。
例えば、事故の瞬間の記憶がすっぽり抜け落ちている、まるで自分の体から抜け出して上から眺めているような感覚になる、といった経験をした方もいらっしゃるかもしれません。このような反応が長く続いたり、日常生活に支障をきたしたりする場合を「解離性障害」と呼びます。
以下のような症状が特徴的です。ただし、ご自身では症状に気づきにくいことも多く、周囲の人が異変に気づくこともあります。
⚫︎記憶の途切れ
・特定の出来事を全く思い出せない
・時間の感覚が途切れる
・気づいたら知らない場所にいる
⚫︎現実感の喪失
・自分が自分でない感じがする
・まるで夢の中にいるような感覚
・周りの世界が現実味を帯びて感じられない
⚫︎人格の変化
・性格が突然変わったように見える
・普段とは違う口調や態度になる
・後で自分の言動を覚えていない
精神科オンライン診療での治療法
トラウマによる症状は、適切な治療を受けることで改善が期待できます。近年では、通院することなく自宅で診療を受けられる「オンライン診療」も広がってきました。
ここからは、トラウマに対する主な治療法およびオンライン診療におけるトラウマに対する治療についてご紹介します。個人に合った治療法は症状や生活環境によって異なりますので、実際の治療内容については、医師とよく相談しながら決めていくことになります。
心理療法
心理療法は、医師や専門家との対話を通じて心の問題の解決を目指す治療法です。オンライン診療では、ビデオ通話を通じて、自宅にいながら専門家と話をすることができます。
以前は対面でないと難しいと考えられていた心理療法も、最近の研究では、オンラインでも十分な効果が得られることが分かってきました。むしろ、自宅という安心できる環境で治療を受けられることで、リラックスして自分の気持ちを話せる方も多いようです。
代表的な心理療法には以下のようなものがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
⚫︎認知行動療法(CBT)
・考え方や行動パターンを少しずつ変えていく
・トラウマに関する記憶との向き合い方を学ぶ
・不安やストレスへの対処法を身につける
⚫︎EMDR(目線の動きを使った治療法)
・目を左右に動かしながらトラウマ記憶を処理する
・薬を使わない治療法として注目されている
・比較的短期間での効果が期待できる
⚫︎リラクセーション法
・呼吸法や筋弛緩法を学ぶ
・不安や緊張を和らげる方法を練習する
・日常生活でも実践できる技法を身につける
薬物療法
心理療法と並行して、症状を和らげるために薬による治療を行うことがあります。薬物療法は、不安や不眠、うつ状態といった辛い症状を改善し、日常生活を送りやすくすることを目的としています。
ただし、薬だけで完治を目指すのではなく、心理療法などと組み合わせながら、徐々に回復を目指していくことが大切です。医師は患者さんの状態を見ながら、適切な薬の種類や量を調整していきます。
主な薬の種類には以下のようなものがあります。それぞれの薬には特徴があり、症状に合わせて使い分けられます。
⚫︎抗うつ薬
・不安やうつ状態を改善する
・眠れない、食欲がないといった症状も和らげる
・効果が現れるまで2~3週間かかることが多い
⚫︎抗不安薬
・強い不安や緊張を和らげる
・比較的早く効果が現れる
・初診では処方できない場合がある
⚫︎睡眠薬
・睡眠の質を改善する
・悪夢を見にくくする効果もある
・初診では処方できない場合がある
まとめ:一人で抱え込まないで
ここまで、トラウマについて詳しく見てきました。つらい記憶や体験は、誰にでも起こりうるものです。そして、そのような体験の後に様々な症状が出るのは、ごく自然な反応だということを覚えておいてください。
特に以下のような場合は、専門家への相談をおすすめします。
・症状が1ヶ月以上続いている
・仕事や学校に行けない
・眠れない日が続いている
・周囲との関係がうまくいかない
・気持ちの落ち込みが強い
エニキュアのオンライン診療では、ご自宅にいながら専門医に相談することができます。夜間や休日も診療を行っているので、お仕事やご家庭の都合に合わせて受診することができます。
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