気にしすぎ症候群は病気?性格のせい?考えられる精神疾患やオンライン診療を受けるメリットを解説

監修者紹介
別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事
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別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事
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周りの目や過去のことを気にしてしまうことは誰にでも経験のあることですが、それが度を越すと日常生活に支障をきたす危険があります。

いわゆる「気にしすぎ症候群」は病気ではなく、考え方のパターンの1つです。しかし、うまく付き合っていかないと心身の疲労につながる可能性があり、注意が必要です。

本記事では、気にしすぎ症候群の特徴や原因、関連する可能性のある精神疾患、そして対処法について詳しく解説します。

また、気にしすぎる傾向がある方にとって有効な選択肢となるオンライン診療のメリットについても解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。




気にしすぎ症候群によくある特徴

気にしすぎ症候群によくある特徴

周りの目や過去のことを気にしてしまうのは、誰にでもあることです。気にしすぎ症候群は病気ではなく考え方のパターンとはいえ、うまくつきあっていかないと疲れますよね。

以下では、気にしすぎ症候群でよくある特徴を挙げます。当てはまる人は、無意識のうちに疲れやストレスをためやすい傾向にあるかもしれないので、チェックしてみましょう。


まじめで誠実

まじめで誠実な性格は、仕事や学業では大きな強みとなります。しかし、その真面目さゆえに物事を完璧にしようとがんばりすぎたり、周囲の期待に応えるために気を張りすぎたりしていませんか?

責任感が強すぎて、実際の結果は悪くなくても「もっとよくできたはず」と自分を責めてしまうことが少なくありません。



繊細で感受性が豊か

気にしすぎる人には、感受性が豊かな人が多いのも特徴的です。他人の感情や場の空気を敏感に感じ取れることは、円滑な人間関係を築くうえで役立ちます。その反面、他人からの何気ない一言や表情の変化に傷つきやすく、ささいな出来事でも引きずってしまうことが多いです。



自己肯定感が低い

自己肯定感が低く、自分の価値や能力に自信が持てないことで、他人からの評価に敏感になってしまいます。「周りの人は私のことをどう思っているだろう」という不安が常につきまとい、心が疲れるだけでなく、それが行動を制限してしまうこともあるかもしれません。



嫌われたくない

気にしすぎ症候群の人のなかには、誰からも嫌われたくないと思っている場合があります。そのせいで、自分の意見や要望を抑えてまで周囲に合わせようとしたり、断ることができずに無理を重ねたりすることもあるでしょう。本来の自分を出せない状態が続き、精神的な疲労を蓄積させてしまいがちです。


気にしすぎ症候群によくある特徴 まじめで誠実・繊細で感受性が豊か・自己肯定感が低い・嫌われたくない まとめ




気にしすぎ症候群に陥りやすい原因

気にしすぎ症候群に陥りやすい原因

気にしすぎてしまうことは誰しも経験がありますが、気にしすぎ症候群である人とそうでない人には、その次にとる行動や思考が異なります。気にしすぎ症候群となるのは、主に3つの原因があります。まずは知っておくことで対策をとることができるので、自分の特性と照らし合わせてみてください。


気持ちの切り替えが苦手

気にしすぎ症候群の方には、1度気になりはじめたことから意識を離すのが難しい、という特徴をもつ方が多くいます。

たとえば、仕事でちょっとしたミスをしてしまったあと「あの時ああすればよかった」と何度も考えてしまうことがあります。また、友達との会話での自分の発言を、家に帰ってからも繰り返し思い返しては後悔することがあるでしょう。

普通なら「まあいいや」と気持ちを切り替えるようなことでも、気にしすぎ症候群の人は長時間そのことに執着してしまう傾向があります。



「〜するべき」という考え方が強い

気にしすぎ症候群の人には「こうあるべき」「こうしなければならない」という思考パターンが強い方が多くいます。これは、責任感や向上心の表れでもありますが、過度に強くなると自分で自分を苦しめてしまうかもしれません。

例を挙げると「常に笑顔で相手に接するべき」「ミスは絶対に許されない」「人の期待に100%応えなければならない」というような凝り固まった考え方があります。

厳しいルールを自分に課し、少しでもルールを守れていないと強い不安や罪悪感を感じてしまいがちです。



周りの評価を重要視しすぎている

周りの評価を気にしすぎるあまり「周りの人は自分のことをどう思っているだろう」という不安が、常につきまといます。その結果、行きたいところややりたいことを我慢するなど、行動を制限してしまうこともあるでしょう。

とくにSNSの普及により他人の生活や成功が簡単にみえてしまう現代では、周りの評価を気にする傾向がより強まりやすいです。



気にしすぎ症候群に陥りやすい原因 まとめ




気にしすぎるのは病気?考えられる要因

気にしすぎるのは病気?考えられる要因

気にしすぎ症候群自体は病気ではありませんが、もしかすると背景に精神疾患が隠れている可能性があります。

以下では、気にしすぎ症候群と関連する要因や精神疾患について、詳しく解説します。


育った環境や性格

気にしすぎる傾向は、生まれ持った性格や育った環境と深く関連していることがあります。幼少期から「周りの目を気にしなさい」「人に迷惑をかけてはいけない」という教育を受けてきた方は、他人の評価により敏感になりやすい傾向が多いです。

また、完璧主義的な家庭環境で育った場合は「失敗は許されない」という価値観が強く内に秘めていることがあります。このような背景から、ささいなミスにも必要以上に不安を感じたり、自責の念に駆られたりすることがあるかもしれません。



HSPという気質

HSPとは「Highly Sensitive Person」の略で、外部からの刺激に対してとくに敏感に反応する気質のことを指します。これは病気ではなく、生まれ持った特性の1つです。人口の15%〜20%程度がこの特性を持っていると言われています。

HSPの方は、周囲の雰囲気や他人の感情を敏感に感じ取る・物事を深く考え細部まで注意を払う・強い刺激(騒音、強い光、混雑など)に敏感である・他人の期待や評価に敏感に反応するといった特徴をもつことが多いです。

このような特性は、芸術的な感性や他人への共感力として発揮されることも多く、決してデメリットばかりではありません。しかし、現代社会の刺激の多い環境では、ときとして大きなストレスになることもあるでしょう。



不安障害

気にしすぎる傾向が極端に強く、日常生活に支障をきたすレベルになると、不安障害の可能性が考えられます。とくに社会不安障害では、他人からの評価や視線に対する強い不安が特徴です。

たとえば、人前で話をする際に極端に強い緊張を感じる・他人と食事をする際に手が震えないか不安になる・電話をかけることに強い抵抗を感じる・人混みに入ることができないなどの症状が現れることがあります。



強迫性障害

特定の考えや心配事が繰り返し浮かび、それを抑えることができない状態は、強迫性障害の症状かもしれません。「完璧でなければならない」という考えにとらわれ、何度も確認をしたり、同じ行動を繰り返したりすることが特徴です。

たとえば、メールの内容を何度も見直してしまう・ドアの施錠を何度も確認する・自分の中で決めた独自の順序や方法でないと気が済まない・嫌な予感が頭から離れないといった症状が挙げられます。




うつ病

気にしすぎる傾向が強いと、次第に自分を否定するような考えが増え、うつ病を発症するリスクが高まります。とくに、過去の出来事を否定的に解釈し続ける「反すう思考」は、うつ病の患者さまによくみられる代表的な症状です。

うつ病では、何をしても楽しめない・気力が低下し日常的な活動が億劫に感じる・眠れないまたは寝すぎてしまう・食欲の変化・集中力の低下・自分には価値がないと思ってしまうなどの症状が現れることがあります。



育った環境や性格・HSPという気質・不安障害・強迫性障害・うつ病 




気にしすぎてしまう性格とうまく付き合っていくには

気にしすぎてしまう性格とうまく付き合っていくには

気にしすぎる性格とうまく付き合っていくためには、自分の特性を理解し、適切な対処法を見つけることが重要です。ここでは、日常生活で実践できる具体的な方法についてご紹介します。



今に集中する

「今、この瞬間」に意識を向けることで、過度な心配から少し距離を置くことができます。

たとえば、朝のコーヒーを飲むとき、その香りや温かさ・味わいに意識を集中させる。通勤時に周囲の景色や音に注目する。このような小さな実践を日常に取り入れることで、徐々に「今、この瞬間」に意識を向けるスキルが身についていきます。

また、からだの感覚に注目することも効果的です。深呼吸をしながら息の流れを感じたり、足の裏が地面に触れる感覚に意識を向けたりすることで、過度な思考から意識を現実に引き戻すことができます。




不安なことを紙に書き出す

頭の中でぐるぐると考え続けると、問題が実際以上に大きく感じられてしまうものです。そんなときは、心配ごとや不安なことを紙に書き出してみましょう。書き出すことで、漠然とした不安が具体的な課題として整理され、対処法が見えてくるかもしれません。




自分に合ったストレス解消方法を見つける

軽い運動やストレッチに取り組む・趣味の時間を確保する・自然の中で過ごす・音楽をきく・入浴でリラックスする・呼吸法やヨガをおこなうなど、自分に合った方法を見つけることが大切です。




自分1人で抱え込まない

周囲の目を気にする方は、困ったときでも「迷惑をかけたくない」と考え、1人で問題を抱え込みがちです。しかし、だれにでも支援が必要なときがあります。

1人でなんとかしようとせず、信頼できる家族や友人に気持ちを打ち明けてみてください。新しい視点や解決策が見つかるかもしれませんよ。



今に集中する・不安なことを紙に書き出す・自分にあったストレス解消方法を見つける・自分一人で抱え込まない まとめ




オンライン診療がおすすめ

オンライン診療がおすすめ

お伝えした方法を実践しても症状が改善しない場合は、もしかすると性格ではなく背景に精神疾患が隠れているかもしれません。早めに相談することで、病気が進行するのを防ぎ効果的な治療がおこなえるはずです。

でも、精神科を受診するのは少し抵抗を感じてしまう方も少なくありません。とくに他人の目を気にしてしまう方には、精神科を受診するのはハードルが高いと感じてしまうでしょう。そんな方には、オンライン診療が選択肢のひとつになりえるでしょう。

エニキュアなら、診察から薬の受け取りまですべてオンラインで完結しているので、周りの目を気にせず治療を受けることができますよ。ほかにもさまざまなメリットがあります。



経験豊富な医師が多数在籍

オンライン診療とはなじみがないという方は、多いのではないでしょうか。はじめてのことに不安を感じてしまうかもしれませんが、エニキュアでは経験豊富な医師が多数在籍しており、あなたの悩みに真摯によりそい、治療方法をご提案させていただきます。ぜひご相談ください。

公式エニキュア



自分に合った医師を選べる

エニキュアでは予約画面から自分に合った医師を選ぶことができます。普通の病院やクリニックでは、診察してもらえる医師を選ぶことができないことが多く「合わなかったらどうしよう」と不安になりますよね。

心を打ち明けて話すことでより効果的な治療につながることが期待できるので、自分に合った医師を選べる点は治療する上で非常に重要です。

LINEで簡単に予約

エニキュアなら、LINEから最短1分で予約できるのも大きなメリットです。

気にしすぎ症候群の方は、とくに電話をかけるのにもストレスや不安を感じてしまうので、LINEから予約できると負担が最小限に抑えられます。受診のハードルが下がることで、治療に専念することができるでしょう。



まとめ 1人で抱え込まないで

まとめ 1人で抱え込まないで

気にしすぎてしまうこと自体は病気ではありませんが、苦痛に感じることは放っておくべきでありません。精神疾患が隠れている可能性もあるので、1人で抱え込まず相談してくださいね。

気にしすぎてしまうこと自体は病気ではありませんが、それによって強い苦痛を感じる場合は放っておくべきではありません。背景に精神疾患が隠れている可能性もあるため、1人で抱え込まずに専門家に相談することをおすすめします。

エニキュアでは、他人の目を気にせず安心して相談できる環境を提供しています。自分のペースで無理なく治療を続けられるという点において、気にしすぎ症候群の方にとってとくに有効な選択肢となるでしょう。

心の健康は身体の健康と同じくらい大切です。気になる症状がある場合は、早めに対処することでより充実した日々を送れるようになるはずです。エニキュアではあなたからのご相談をお待ちしております。

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