精神科オンライン診療は保険適用される?受診の流れ・メリットを解説

監修者紹介
別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事
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別府拓紀
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「オンライン診療は保険適用される?」「自分の症状はオンライン診療で診てもらえるか不安」と思っていませんか?

オンライン診療は、自宅や職場から医師の診察を受けられる便利なサービスです。しかし、医療保険が適用されるか気になる方も多いでしょう。特に精神科を受診したい場合、対面診療と同じように保険が適用されるのか、不安な方もいるかもしれません。

この記事では、オンライン診療の保険適用範囲や自由診療との違い、受診の流れについて、くわしく解説します。



オンライン診療とは?

オンライン診療とは?

オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを使用し、自宅や職場などから診察を受けられるため、通院の負担を減らせます。

近年は保険適用のオンライン診療をおこなう医療機関も多く、精神科や心療内科でも活用されています。

以下より、オンライン診療の仕組みやメリットについてくわしく見てみましょう。


オンライン診療の定義と仕組み

オンライン診療とは、医師と患者さまがインターネットを通じて遠隔で診療をおこなうサービスです。スマートフォンやパソコンを使用し、ビデオ通話を通じて診察を受けます。自宅や職場から受診できるため、移動時間や待ち時間を減らせるでしょう。

オンライン診療では、医師が患者さまの症状を問診し、必要に応じて処方箋を発行します。処方された薬は、近隣の薬局で受け取るか、郵送で自宅に届けてもらえます。


オンライン診療が向いているケース

オンライン診療は、軽度の疾患や慢性疾患の管理に適しています。たとえば、花粉症などの比較的軽い症状の場合、オンラインでスムーズに診察を受けられるでしょう。また、高血圧や糖尿病などの定期観察にオンライン診療を活用すれば、通院の負担を減らせます。

さらに、精神科や心療内科の診察にも、オンライン診療は向いている場合があります。自宅からリラックスした環境で診察を受けられるため、対面診療に比べて話しやすく、コミュニケーションが取りやすいというメリットがあります。不安障害やうつ病などで外出が難しい患者さまにとって、オンライン診療は通院のハードルを下げることができます。


オンライン診療が向いているケース




オンライン診療は保険適用される?

オンライン診療は保険適用される?

オンライン診療は、条件を満たせば健康保険が適用され、精神科の診療にも対応しています。

ただし、すべての診療科目や疾患が保険適用されるわけではなく、一部の治療は自由診療となる場合もあるでしょう。

以下より、オンライン診療の保険適用の範囲について、くわしく解説します。


保険適用される診療科目・対象疾患

オンライン診療は、対面診療と同様に「医師の診断や治療が必要」と認められる場合に健康保険を利用できます。保険適用される診療科目や対象疾患は、以下のとおりです。

⚫︎精神科

⚫︎小児科

⚫︎てんかん

⚫︎厚生労働省が指定する難病

⚫︎特定疾患

・がん、結核、甲状腺疾患、心臓病、脳血管疾患など

⚫︎生活習慣病

・脂質異常症、高血圧、糖尿病など

オンライン診療は初診から保険適用が可能な診療科目も増えており、利便性が高まっています。


保険適用外(自由診療)となるオンライン診療

一部の診療は保険適用の対象外となり、患者さまが費用を全額負担するケースもあります。たとえば、シミ取りや美白治療、育毛治療など、美容を目的とした治療は、保険適用の対象外です。また、AGA(男性型脱毛症)やED(勃起不全)の治療も、全額自己負担となります。

精神科オンライン診療でも、心理カウンセラーによるカウンセリングや認知行動療法、診断書・意見書の作成などは保険適用外となり、自由診療として扱われる場合があります。事前にクリニックの料金体系を確認し、保険が適用されるかどうかを確認しましょう。


保険適用される診療科目・対象疾患 まとめ




【保険適用】オンライン診療を受診する流れ

【保険適用】オンライン診療を受診する流れ

オンライン診療は、予約から診察、支払い、薬の受け取りまでをすべて自宅で完結できます。以下より、オンライン診療をスムーズに受診する流れをご紹介します。


1.アプリ・ウェブサイトから予約する

オンライン診療を受けるには、まず医療機関の専用アプリやウェブサイトから予約しましょう。一般的な予約の流れは、以下のとおりです。

・保険適用に対応したオンライン診療を探す

・診療希望の日時を選ぶ

・保険証の写真をアップロードする

・問診票を入力し、症状や相談内容を記入する

・予約完了後、確認メールや通知を受け取る

保険適用の有無や、診療可能な科目をチェックしておくと、スムーズに診察を受けられます。Web問診票については、関連記事もご参照ください。

【関連記事】精神科オンライン診療の問診票に書くべきことは?問診票を書いたあとの流れも紹介


2.ビデオ通話で診察を受ける

予約時間になると、専用アプリやWebサイトを通じて、ビデオ通話による診察が始まります。診察時間は通常15〜30分程度で、症状の確認や治療方針の説明、必要に応じた薬の処方が行われます。

精神科の場合、患者さまの話をじっくり聞きながら診察を進めるため、リラックスできる環境で受診するとよいでしょう。


3.費用を支払う

診察が終了したら、診察費を支払います。支払い方法はクレジットカード決済が主流ですが、銀行振込や電子マネー決済に対応している医療機関もあります。

支払い後、領収書や診察明細がデジタルで発行されるため、忘れずに保存しておきましょう。

なお、診察料金は保険適用で3割負担です。自由診療の場合は患者さまが全額自己負担となります。クリニックによっては、診察料金とは別にシステム利用料が発生することもあるため、事前にご確認ください。


4.自宅で薬を受け取る

オンライン診療で処方された薬は、近くの薬局で受け取る方法と自宅配送で受け取る方法の2通りがあります。

自宅配送を利用すれば、病院や薬局へ行く手間を省き、診察から薬の受け取りまでをオンラインで完結できるため、こちらの方が主流となっています。特に精神科の診療では、外出が難しい患者さまにとって大きなメリットとなるでしょう。


【保険適用】オンライン診療を受診する流れ まとめ




オンライン診療のメリット・デメリットは?

オンライン診療のメリット・デメリットは?

オンライン診療は、保険適用の条件を満たせば、対面診療と同様に医療を受けられる便利なサービスです。

しかし、オンライン診療にはデメリットもあり、対面診療でしか対応できない検査や治療も存在します。

オンライン診療のメリット・デメリットについて、くわしく見てみましょう。


オンライン診療のメリット

オンライン診療では、自宅や職場にいながら診察を受けられるため、通院の手間が省けます。病院での長い待ち時間がなくなるため、仕事が忙しい方や小さな子どもがいる家庭にとって便利でしょう。

また、インフルエンザや新型コロナウイルスなど、感染症が流行している時期に病院へ行くリスクを避けられます。基礎疾患がある方でも、オンライン診療は安心して利用できるでしょう。

さらに、オンライン診療には地理的な制約がないため、地方にお住まいの方や異動が困難な方も、専門医による適切な診療を受けられます。


オンライン診療のデメリット

オンライン診療を受けるためには、安定したインターネット環境とプライベートな空間が必要です。通信環境が悪いと、診察中に映像や音声が途切れることがあり、医師とのスムーズなコミュニケーションが難しくなる可能性があります。

また、オンライン診療では、レントゲンやCT、MRIなどの血液検査や画像診断、外科的処置などができません。したがって、診察の結果によっては、対面診療が必要になるケースもあります。


通院の手間が省ける・病院へ行くリスクを避けられる・地方にお住まいの方も受けられる まとめ




オンライン診療を受診する際のポイント・注意点

オンライン診療を受診する際のポイント・注意点

オンライン診療を受ける際には、スムーズに診察を進めるための準備が必要です。

とくに、保険適用のオンライン診療を受診する場合は、健康保険証や本人確認書類の提出方法を確認しておきましょう。

以下より、オンライン診療を受診する際のポイントや注意点についてくわしく解説します。


健康保険証・マイナンバーカードの提出方法を確認する

保険適用のオンライン診療を受けるには、健康保険証を提出する必要があります。提出方法は医療機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

健康保険証の提出方法として、スマートフォンのカメラで保険証を撮影し、アプリやウェブサイトにアップロードする方法があります。医療機関によっては、オンライン診療サービス内で直接撮影したり、FAXやメールで保険証のコピーを送信したりして提出するでしょう。

また、令和2年度より、健康保険証のオンライン資格確認が可能になったため、マイナンバーカードを利用して本人確認をおこなう場合もあります。


受診前に本人確認書類を用意する

オンライン診療では、なりすまし防止や保険適用の確認のために、本人確認書類の提出が求められることがあります。本人確認に使える書類には、健康保険証やマイナンバーカードのほかに、運転免許証やパスポートなどがあります。

スムーズに診療を進めるためにも、事前に必要書類を準備し、すぐに提出できる状態にしておきましょう。


対面診療に切り替えるケースもある

オンライン診療は便利なシステムですが、医師の判断によっては対面診療が必要になる場合があります。例えば、血液検査やレントゲン、CTなどの画像検査や処置が必要な場合や、重篤な症状がある場合は、対面診療に切り替えられます。

精神科オンライン診療において、対面診療が必要とされるケースは以下のとおりです。

・患者さま本人が診察に同意していない、または意思表示ができない場合

・薬物やアルコールの影響を受け、正常な判断ができない場合

・自分や他人を傷つけたり、他人の体や財産などに危害を加えたりする行為(自傷・他害行為)をするおそれがある場合

・家族や周囲の方から見て、自傷・他害行為をするおそれがあると感じられる場合

このような場合には、家族や周囲の方が早めに医療機関へ相談したり、必要に応じて適切な医療機関と連携を取ったりしましょう。


健康保険証・マイナンバーカードの提出方法を確認する、受信前に本人確認書類を用意する・対面診療に切り替えるケースもある




まとめ:オンライン診療も保険が適用されることがある

まとめ:オンライン診療も保険が適用されることがある

オンライン診療は、移動時間や待ち時間がなく、自宅から医師の診察を受けられるサービスです。近年は保険適用のオンライン診療も増えてきており、精神科や生活習慣病の管理など、さまざまな分野で活用されています。

エニキュアでは、保険適用の精神科オンライン診療を行っています。夜間や休日も精神科オンライン診療に対応しており、予約から薬の受け取りまでをすべて自宅で完結できます。

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