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7月にかかりやすいうつ病?:夏季うつの症状や対策法を徹底解説!
- 1.はじめに
- 2. 7月になりやすいうつ病:夏季うつの原因と症状
- 3. 7月になりやすいうつ病:夏季うつの対策と予防法
- 4. 夏季うつ病の治療法と漢方薬の効果
- 5. 夏バテと夏季うつ病の違いって何?
- まとめ: 7月になりやすい夏季うつ病
1.はじめに
夏季うつ病とは、季節性感情障害(SAD)の1つです。
夏の7〜9月に発生する季節性うつ病です。
夏の場合は「夏季うつ」、冬の場合は「冬季うつ」と呼ばれます。
夏季うつは夏バテと症状が似ているので、夏季うつになっていることに気がつかない場合もあります。
2. 7月になりやすいうつ病:夏季うつの原因と症状

夏季うつの原因:季節とうつ病の関係性
夏季うつの原因は「隠れ疲労」と言われています。
「夏バテ」と症状が似ているため、自分では季節性のうつ病だと気が付かないことがあります。
夏季うつの原因としては、以下のようなものが挙げられます。
・ミネラル不足による脱水
・暑さによる食欲低下から栄養不足
・長時間の日差しの強さによる疲労
・エアコンの当たりすぎによる疲労
・自律神経の乱れ(暑さと冷たさを交互に浴びるため)
・セロトニン不足(自宅で過ごすことが多い場合)
・暑さや発汗によるストレス
・夏イベントによる夜更かしで睡眠不足
・体の悩み:体の露出機会が増え、ボディーイメージに悩む

夏季うつ病の症状
うつ病は、体に現れにくいこともあり、自分で気がつかなかったり、他人から見ても気が付かれにくい場合があります。
夏バテと勘違いしてしまい、放置してしまうことも多いです。
特に思い当たるストレスの原因がなく、特定の時期だけに症状が現れる場合は、「季節性うつ病」にあたります。
以下のような症状に当てはまったら、季節性うつ、特に夏季うつの危険性が高いです。
「睡眠障害、食欲不振、倦怠感」は特に夏季うつの大きな特徴です。
・食欲不振(食欲が減る、増す)
・寝つきが悪い
・無気力:何にも興味が湧かず、エネルギーが沸かず、やる気が起きない
・焦り、不安感が増す:恐怖や不安が次々と浮かぶ
・人との交流を避け始め、孤独を感じる
・人間関係に過度にイライラする
・気分が落ち込むだけではなくて、躁状態(高揚感)になる場合もある
うつ病の症状に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。
併せてお読みください。

3. 7月になりやすいうつ病:夏季うつの対策と予防法

夏季うつにならないために:体調管理のポイント
①こまめな水分補給
夏は、一日水を1.5L〜2Lを目安にこまめに補給しましょう。
普通に生活をしている程度でも、体からは約2.5L分の水分が失われています。
②栄養豊富な食事
一番摂取しなければいけない栄養は、「タンパク質」です。
・夏の時期は、暑さによる疲労から食欲が減り、代謝がより上がるため、他の時期よりもタンパク質が不足するから
・効果:「疲労回復」「体力温存」「持久力を向上させる」
・肉類、魚介類、豆類、卵、乳製品から摂取することができる
また、「ビタミンB1」も大切です。
・ビタミンB1は体内に蓄積することはできず、代謝が上がる夏には汗とともに排出されるため不足気味になる
・効果:炭水化物に含まれる糖質をエネルギーに変換し、疲労回復に効果がある
・豚肉、魚類、穀類、豆類、卵、アボカドなどから摂取することができる。
・「夏にうなぎを食べると良い」というのは、うなぎからビタミンB1を摂取することができ、疲労回復に効くため
他にも、美肌に欠かせないと言われる「ビタミンC」も大切な栄養素です。
・暑さや疲労からストレスを感じることが多い夏は、ストレスを軽減するために大量のビタミンCが排出される。ストレスが多いとビタミンCが不足気味になる。
・効果:ストレスやうつ、不安を軽減するホルモンを作り出す働きがある
・野菜、果物、ジャガイモ、さつまいもなどに多く含まれる

③良質な睡眠、室内と外の温度差を大きくならないようにする
夏の時期は、外にいるだけでもエネルギーが消費され気味です。
疲労回復し、体内リズムを調整するためにも睡眠は必要です。
寝る前にスマホやPCを使用すると、うつ病発症に影響する場合があります。
また、寝る間はエアコン等を使用し、部屋の中を適温に調整しましょう。
冷房は、直接体に当たらないようにし、適度な室温は25℃〜26℃、湿度は50%がおすすめです。
④日光を浴びすぎない
長時間日光に当たると体の負担になります。
日差しを避けるためにも日傘や帽子を被るなどして対策をしましょう。
⑤軽い運動、有酸素運動
自律神経が乱れやすい夏は、軽い運動やストレッチをして副交感神経のバランスを調整することが必要です。
ウォーキング、軽いジョギング、ストレッチ等がおすすめです。
外で長時間運動する場合には、こまめに水分補給をしましょう。
⑥瞑想
仕事や私生活の様々な不安が、頭の中に浮かんでしまうことが多くなりがちです。
また、夏の時期は暑さや発汗のストレスからイライラしてしまうことが増えると思います。
その時に、不安にまみれている状態から一度抜け出し、「今」に集中し、今の自分を見つめる「瞑想」がおすすめです。
考え事は一旦置いておいて、呼吸の音に意識をむけ、雑念が浮かんでも次第に減らすことができるようになります。

4. 夏季うつ病の治療法と漢方薬の効果

夏季うつ病の治療方法
季節性うつは、通常のうつ病とは異なり、日照時間や気温、気圧等が大きく影響します。
そのため、通常の治療法とは別に、「光療法」という特別の治療法が存在します。
①光療法
日照時間や概日リズムが影響する場合は、「光療法」で治療を進めることがあります。
紫外線を含まない、太陽光と同様の人工的に作り出した光を当てることで、体内時計の調整をし、体全体のリズムを整える治療法です。*1)
毎朝30分〜2時間程度光を当て、2週間以上継続して治療を行います。
早ければ1週間ほどで効果が出ると言われています。
②認知行動療法
季節性うつ病の再発防止において、認知行動療法が効果的とも言われています。
認知行動療法とは、「認知」機能に焦点を当て、本人の凝り固まった思考を柔軟にほぐし、新しい物事の捉え方、気づきを発見してもらう治療法です。
専門家との対話形式で行うこともありますし、グループで行われることもあります。
③薬物療法
うつの程度や症状によって、薬物療法で治療を行うことがあります。症状によって使用する薬剤はさまざまです。

漢方薬を活用した夏季うつの改善方法
薬物治療以外にも、夏の時期の体調不良に効果的な「漢方」もおすすめです。
漢方薬とは、生薬と呼ばれる、草や木、動物、鉱物等自然にあるものを原料として作られています。
通常の薬に比べると即効性は少し劣りますが、副作用も比較的少なく、体質そのものを改善することができます。
実際、9割近くの医師が、漢方薬を処方しています。
以下の漢方が、特に夏季うつに対しよく使用される薬です。*2)
①清暑益気湯(せいしょえっきとう)
夏の時期によく使用される漢方の1つです。
夏になると胃腸が弱くなり、よく下痢になりやすい方や、夏の暑さからの倦怠感、食欲不振等の改善に効果的です。
②補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
体力がない、元気が出ない、疲れやすい等、体全体に力が出ないと感じる人に効果的です。
夏の時期だけではなく、一年を通じて使われます。
③六君子湯(りっくんしとう)
夏の疲れから消化不良になりやすい人に特におすすめです。
胃もたれがする、胃が痛い、胸焼けがするなどの原因となる胃の排出機能を改善します。
うつ病が回復するきっかけについては、下記の記事で詳しく解説しています。
併せてお読みください。
うつ病が回復するきっかけとは?うつから回復する人の特徴を解説

参考文献
1)”概日リズム睡眠障害と光”,生活リズムとしての睡眠,https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjppp1983/18/1/18_17/_pdf, (参照2024-3-4)
2)”一般用漢方製剤承認基準”,厚生労働省医薬食品局,2011-4-15,https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001qsro-att/2r9852000001r6nh.pdf, (参照2024-3-4)
5. 夏バテと夏季うつ病の違いって何?

夏季うつと夏バテの症状は似ているため、夏季うつに気が付かない場合があります。
「夏バテだろう」と安心していると、実はうつ病が慢性化・重症化している危険性があります。ここでは、夏季うつと夏バテの違いについて解説します。
夏バテとうつ病の症状の違い
夏バテの症状には、以下のようなものがあります。
・疲労感
・食欲不振
・下痢、便秘
・睡眠不足
・頭痛
原因としては、水分不足による脱水、食欲が下がり栄養不足、室内と外の温度差による自律神経の乱れ、などが挙げられます。
ここまで見ると、夏季うつと症状・原因はそこまで違いがなさそうです。
しかし、夏季うつと夏バテには大きな違いがあります。
それは、「心」の不調があるかどうか、です。
夏バテは、大きくまとめると、「身体の症状」が続くのが特徴です。
夏季うつは、身体的な症状が現れるだけではなく、「心が沈んでいる」「気分が優れない」と感じます。また、このような状態が長期間続くことがあります。
夏バテは、十分な睡眠、食事、休息をしっかり行えば改善します。
夏季うつは、それでも改善せず、心の不調がずっと続くことがあります。
夏の暑さによるストレスだけではなく、「自分は価値のない人間だ」「消えたい」などという考えが過ぎる場合は、必ず心療内科・精神科の受診をし早めに治療を行いましょう。

夏バテから夏季うつへ悪化することも
夏バテが原因で休んでいても、「過覚醒」状態になるとうつ病を発症する可能性が高まります。
過覚醒状態とは、強いストレスを受けた時に交感神経が過度に高まり、慢性的なストレスから、穏やかな環境にいても交感神経が収まらなくなる状態です。*3)
つまり、夏の時期は「暑さ」「汗」で、普段の生活から常にストレスを感じやすいため、自律神経が乱れ、交感神経が過度に働き、「このストレスを乗り越えるぞ!」というモードに常になってしまっているのです。
過覚醒になると現れる症状として、以下のようなものが挙げられます。
・イライラしやすい
・不眠症
・少しのことで、極端に反応する
・警戒心が強くなる
過覚醒になると、「敏感になりやすい」という特徴があります。
そのため、今までは気にしていなかった、人の目線・表情、人混みにストレスを感じるようになり、脳が疲れやすい悪循環に陥りやすくなります。
このまま「夏バテだろう」と放置してしまうと、いつの間にかうつ病に悪化している場合もあります。
夏バテから夏季うつにならないためには、「休息」が一番重要です。
ストレス発散のために、飲みに行く人もいると思いますが、心を落ち着かせることが重要なので、「マッサージ」や「瞑想」「深い深呼吸をする」など、過度な興奮を抑えることが大切です。

まとめ: 7月になりやすい夏季うつ病

季節性うつは事前に防ぐのがなかなか難しい病気ですが、「夏バテ」だと認識して放置するのではなく、少しでも体と心の不調を感じたら、心療内科・精神科を受診することをおすすめします。
冷えすぎないよう温度を調整したり、ご紹介した栄養を積極的に摂取するなどして、こまめに対策を行いましょう。
自分の症状がどんな病気に関連するか気になる方は、症状チェッカーで確認してみましょう。あなたの気になる症状から該当する心の病気を調べます。
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