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うつ病が回復するきっかけとは?うつから回復する人の特徴を解説
うつ病は落ち込みなどのうつ状態が二週間以上続く病気で、脳内のセロトニン不足が関与していると言われています。
治療法は薬物療法、休養、精神療法の三本柱で進めていきます。
まずは治療法について簡単に解説していきます。
うつ病の特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてお読みください。
関連記事:うつ病の症状とその特徴・治療について解説
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うつ病の治療法

薬物療法
うつ病や適応障害には不安やうつ症状が含まれるため、抗不安薬や抗うつ薬は、これらの症状を軽減するために使用されます。
セロトニンの再取り込みを阻害し、脳内のセロトニン濃度を安定的に保つ選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)が含まれます。
うつ病に伴う睡眠障害がある場合、一時的な睡眠の改善を目指して睡眠薬が使用されることがあります。
精神療法
いわゆる「認知行動療法」と呼ばれるものです。
認知行動療法は、個人の思考(認知)と行動(行動)の関係に焦点を当て、その関係を理解し、健全な思考と行動への変容を促すことを目指す療法です。
ストレスが原因となる適応障害では、ストレスの受け止め方にアプローチし、耐性を上げることを目標とします。
休養
うつ病の症状は体力と精神的なエネルギーを消耗させることがあります。
なんと言っても休養をとり、ストレスから離れ心身を休めることが重要です。数ヶ月の休職を取ることもよくある選択肢です。
疲れている状態では感情が不安定になりやすいため、休息によって感情のバランスを取ることが大切です。
うつ病の特徴や治療法については、下記の記事でも詳しく解説しています。併せてお読みください。
関連記事:うつ病の症状とその特徴・治療について解説

うつ病から回復していく人の特徴

うつ病で苦しんでいる患者さんはたくさんいますが、その中の多くの人がうつ病から回復していった時の自分の姿が想像できないものです。
このような治療をすれば良くなる、ということを頭では分かっていても、実際に治った自分はイメージしづらいです。
それを想像できるようになることは非常に大事なことだと言えます。
では、うつ病から回復していく人の特徴はどのようなものがあるでしょうか。具体的に見ていきましょう。
他人や社会に対する理解
家族や友人、職場の人間など、自分以外の周りの人間について、どのような人間か、また社会全体に対して、どのようなものか、という理解が進むと回復の兆しが見えているサインです。
うつ病にかかっている時は「自分以外はみんな敵」というような思考に陥りがちですが、他人に対する理解が増えていくと、世の中の人か案外親切であることに気づくでしょう。
また、自己への理解が進むと、他人のことも理解できるようになってくるものです。
その結果、相手を敵対視しない、相手に期待しすぎない、相手のことを尊重し、過度にイライラしない、というように、他人への接し方も変わってきます。
柔軟な思考
物事の受け止め方の中で、「0か100か」で物事を考える傾向のことを白黒思考といいます。
何か失敗をしたとき「もうおしまいだ」と考える人と、「改善点に気づくチャンスを得た」と思う人がいます。
このように、 同じ状況でも人によって物事の受け止め方は異なるものです。
うつ病の患者さんはこのような白黒思考の人が多いのですが、回復が進むにつれて柔軟な思考に変わってくることが多くあります。
その結果、ストレスが溜まりにくくなり、より一層うつ病は回復の方向に進んでいきます。
自分への自信
柔軟な思考に変わっていくとともに、自己評価が上がっていくことがあります。
新しい興味や趣味を追求することができるようになります。
これにより、日常生活に楽しみや充実感をもたらすことができます。
また、自信を持つことで、新しく目標を持てるようになり、自分が目標を達成できるという信念が強まります。
その結果、新しいチャレンジに取り組んだり、目標を設定したりする意欲が高まり、積極的な行動につながります。
また対人関係にもプラスの影響を与えることがあります。
自信を持つ人は、他人とのコミュニケーションがより円滑になり、自分自身を適切に表現しやすくなります。
これは友情や仕事上の関係においても重要であると言えます。
自分に対する理解
自分のことを知るということも非常に重要なことです。
治療の中で、自分のことを知る、自分の生い立ちについて考える、自分の家族、友人との繋がりについて考えることで、自分なりの物事に対する解決の方法がわかってきます。
うつ病が回復してくる頃には自分の良いところ、悪いところをかなり理解できている状態にあることが多いです。
その結果、明確に出なくとも、自分の人生の中での目標や、やりがいが生まれるようになります。
逆に、うつ病の症状が出て、あまり良くなってない時は自分の目標ややりがいが言語化できず考えられていないことが多いです。
それは病気によるものの可能性もあれば、考える機会を持てていないからであることもあります。
そのような意味で、目標ややりがいを持てるようになると、結果としてうつが良くなるということもあります。
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うつ病から回復したらどうなる?

仕事が楽になる
うつ病の症状が軽減されると、エネルギーが回復し、モチベーションが高まります。
これにより、仕事に取り組む意欲が向上し、日常の業務に対する取り組みが楽になることがあります。
また自信を取り戻すことで、職場での対人関係が改善します。
職場の人とのコミュニケーションが円滑になり、協力しやすくなることで、同僚との協力や上司との関係が良くなる結果、さらに仕事に対する心理的ストレスが軽減されていきます。
趣味が楽しくなる
うつ病の症状の一つに興味を持たなくなることがあります。
うつ病から回復が進むと、以前に楽しんでいた趣味や新しい興味を持つ能力が回復し、趣味を再び楽しむことができます。
また趣味に取り組むことで、新しいスキルを学び、成長する機会を提供します。
達成感を感じることで、自己評価が向上し、自己満足感を得ることができます。
旅行ができるようになる
うつ病になると体力が減ってくる傾向があります。
逆に回復してくると体力が戻ってくるので、移動したり、そこへ行って美味しいものを食べたり、お金を使ったり良いホテルに泊まる、温泉を楽しむなど旅行を楽しむ人が増えます。
旅行はリラックスやストレス軽減の機会として利用できます。新しい環境でリフレッシュし、日常のストレスから離れることができます。
お金が貯まる
うつ病の患者さんは、衝動買いをするようなことが多いです。
回復していくにつれ、収入と支出のバランスをとり、節約の機会を見つけて貯金することができるようになります。
その結果、貯金が増えるというメリットがあります。

うつ病の回復期に注意するべきこと

自分の症状や心身の状態が掴みづらくて、身体的にも精神的にも負担が大きい「急性期」から、体調が徐々に回復して色んな物事に対して興味や意欲が湧いてくる時期のことを回復期と言います。
回復期になると治療と並行して、社会復帰に向けた行動を意識するようになりますが、この時期は調子のいい時と悪い時の波が大きく、体調がまだ万全と言える状態ではないので、無理することは禁物です。
回復期のNG行為
・飲酒・自己判断で服薬をやめること:
薬物を中断することで症状が再発する可能性が高まります。
その結果、治療の難化により、回復が遅れたり、治療が長期化したりするので、自己判断で服薬をやめることは控えましょう。飲酒も回復を遅らせてしまうので基本的にNGです。
・自分の状態を正しく主治医に伝えないこと:
うつ病の回復期には主治医とのオープンかつ正確なコミュニケーションが重要です。
主治医はあなたの健康を最良の状態にするためにあなたのパートナーであり、正確な情報提供は治療の成功に不可欠です。
自分の症状や感じていることを率直に共有し、治療プロセスに積極的に参加しましょう。
主治医の選び方に関しては、以下の記事でより詳しく解説しています。併せてお読みください。
関連記事:自分に合った主治医を探せるのがエニキュア
・焦って無理に復職しようとすること:
回復期といっても、調子の良い時と悪い時の波は大きく、無理をしてしまうとせっかく回復期にたどり着いたのに症状を悪化させてしまうリスクがあります。
また、回復の過程で症状が悪化して、体調が落ち込んでしまったり、不眠がひどくなって、焦りを感じてしまうこともあります。
うつ病の人にやってはいけない行動に関しては、以下の記事でより詳しく解説しています。併せてお読みください。
関連記事:うつ病の人にやってはいけない行動とは?接し方のポイントについて解説

回復期の過ごし方
・徐々に体力をつけていく:
うつ病になると体力が落ちていく傾向があります。
無理は禁物ですが、散歩をしてみたり、ジムに行って運動をしたりして体力を元の状態に戻していきましょう。
軽い運動は幸福ホルモンのセロトニンの分泌を増やす効果があるとされています。
「動きたい」と思えるようになったら、まずは散歩やストレッチから始めてみましょう。
・生活リズムを元の状態に戻す:
元々の生活で起きていた時間と同じ時間に起きて、同じ時間に身支度をして、電車に乗ってみたり活字を読んでみたりして、気分や体調の変化を観察しましょう。
・復職後に想定される出来事や状況について考える:
うつ病になる前の状態を振り返ってみて、今後どのように元の生活に戻っていくかを整理することは非常に重要です。
その上で、今の自分の状態だと、どんな配慮があると嬉しいか、自分の言葉で他の人に説明できるようにしましょう。
・仕事に関連した情報に触れる:
気分や体調の波に合わせつつ、新聞やニュースから、仕事に関連した新しい情報を得ましょう。
・再発予防:
再発の予防には、セルフケア、治療の継続、生活習慣の改善、ストレス管理、社会的サポートなど、複数のアプローチが組み合わさることが必要です。
個人の状況に合わせたプランを医師や治療専門家と共に立て、効果的な再発予防策を実行しましょう。
うつ病の人への接し方に関しては、以下の記事でより詳しく解説しています。併せてお読みください。
関連記事:うつ病の人にやってはいけないことは?正しい接し方や連絡する際のポイン トを解説

うつ病からの回復についてのまとめ

ここまでの内容で特に重要なポイントをまとめていきます。
・うつ病は落ち込みなどのうつ状態が二週間以上続く病気で、脳内のセロトニン不足が関与していると言われている。治療法は薬物療法、休養、精神療法で進める
・うつ秒から回復していく人の特徴として、他者や社会に対する理解、自己への理解が進んでおり、その結果自信がつくとともに、柔軟な思考ができるようになっていく
・うつ病から回復していくにつれて、体力が徐々に戻ってきて仕事が楽になり、お金がたまり、色んなことへの興味が湧いてくる
・回復期は焦って無理せず、服薬を自己判断で中断せず、自分の状態を主治医に正確に伝えようとすることが重要
うつ病の症状がなくなっても、50〜60%の人がまた再発すると言われています。
また、2度罹患した人は再発率が70〜80%に高まると言われており、長期化の多い病気です。
回復に向かっていても決して無理せず、自分のペースで元の生活リズムに戻していくことが重要です。
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参考:
1)厚生労働省|うつ病について(こころの情報サイト)
2)国立精神・神経医療研究センター(NCNP)|うつ病の治療と再発予防
3)日本うつ病学会|うつ病治療ガイドライン2023
4)e-ヘルスネット(厚生労働省)|認知行動療法(CBT)の解説
5)NICE(英国国立医療技術評価機構)|Depression in adults: treatment and management (2022)
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