精神科・心療内科の初診で聞かれることは?診察の流れから医師に伝えるべきポイントまで徹底解説

監修者紹介
河邊眞好
大学病院、単科精神科病院などを経て、現在は総合病院精神科で地域の精神科医療に従事。 精神保健指定医 / 日本精神神経学会専門医・指導医 / 公認心理師 / 厚労省認定認知症サポート医 / 日本精神神経学会認知症診療医 / 臨床研修指導医 / 緩和ケア研修会修了 / コンサータ処方登録医
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河邊眞好
大学病院、単科精神科病院などを経て、現在は総合病院精神科で地域の精神科医療に従事。 精神保健指定医 / 日本精神神経学会専門医・指導医 / 公認心理師 / 厚労省認定認知症サポート医 / 日本精神神経学会認知症診療医 / 臨床研修指導医 / 緩和ケア研修会修了 / コンサータ処方登録医
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「精神科の初診ってどんなことを聞かれるの?」「うまく話せず泣いてしまうかも」精神科の初診に行く際には、さまざまな不安が生まれますよね。

心身の病気は目に見えないため、対話を通して診断をおこなう必要があります。事前に初診の流れ・聞かれる内容を知っておくと、当日も落ち着いて診察を受けられるでしょう。

今回は、精神科・心療内科の初診で聞かれること・診察の流れ・うまく話せない場合の対処法を解説します。


精神科・心療内科の初診で聞かれるのはどんなこと?診察の流れもご紹介

精神科・心療内科の初診で聞かれるのはどんなこと?診察の流れもご紹介

精神科・心療内科の初診では、基本的に以下の項目を聞かれます。

・いつから調子が悪いのか
・どんなときにつらいのか
・眠れているか
・今まで精神科や心療内科に行ったことがあるか
・薬を飲んだことがあるか
・家族に同じ症状の方がいるか

診察は問診票を書くことからはじまり、医師と話をする流れになるでしょう。今後どんな治療をするかを決める大切な時間なので、困っていることを無理のない範囲でお話しください。

オンライン診療についてくわしく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

【関連記事】はじめての精神科でもオンライン診療を受診できる?メリットと注意点について解説


診察の流れ

①予約
多くの精神科・心療内科では事前予約が必須です。病院によって、Webホームページからオンライン上で予約ができる場合と、電話での予約が必要な場合があります。

とくに心療内科・精神科は予約がなかなか取れない・予約が取れたとしても何週間か待たされることが少なくありません。予約なしで当日受診できる病院は数少ないため、事前に予約をすることをおすすめします。


②受付
初診するにあたり、問診票の記入が求められるクリニックがほとんどです。そのため、初診は診察開始の15〜20分前に到着することをおすすめします。

問診票の記載内容は以下のようなものがあります。

・名前・生年月日・住所
・本日受診された症状・相談したいこと
・症状がはじまった時期
・症状がはじまってから現在に至るまでの変化
・原因だと思われる出来事
・学歴・転職歴
・家族構成
・何歳から何歳までどこで生活していたのか
・趣味
・症状が発生する前からもっている思考の癖・行動パターンなど
・睡眠・食欲・性欲の変化について

精神科を初めて受診される方は、ここまでプライベートのことを記載しなければいけないのかと驚かれるかもしれません。しかし、心身の病気は目に見えない分、患者さまからの情報が診察に置いて何より大事になります。

もちろん答えたくない質問内容は無理に答える必要はありませんが、より効果のある診察にするためには、できる限り答えられる質問には答えるとよいでしょう。

【初診の際にお持ちいただくもの】
・健康保険証
・サービスを利用している場合は、医療費助成サービス受給証明書
・お薬手帳
・現在通院されているクリニックがあれば、紹介状(診療情報提供書)


紹介状は、以前効果のあった治療法やお薬、効果のなかったものを把握できるため、患者さまの状態の理解に役立ちます。


③診察
メンタルの治療といっても、ほかの診療科と同様に、問診票に沿った対話を通じて患者さまの悩みを整理するところからはじめます。初診では、治療というよりは、患者さまの心の状態を把握するため、今どんなことに悩み苦しんでいるのか一緒に整理し、今後どのような方針で治療を行うのか話す場になります。

一般的な初診にかかる時間は、20〜45分です。うまく伝えられるか不安・泣いてしまうかもしれないなど、初診を受けるにあたって不安が大きいかと思いますが、医師への伝え方のポイントものちほど解説します。


④会計
診察が終わると会計になり、健康保険制度は、どこのクリニックに行っても一律の料金設定です。メンタルクリニックでは、基本的には健康保険制度で3割負担になります。自立支援制度を利用して費用を抑えられるケースもあるため、通院が長くなりそうな方は医師に相談しましょう。


診察の流れの表




精神科・心療内科の初診時に泣く・うまく話せないかもしれない場合の対処法

精神科・心療内科の初診時に泣く・うまく話せないかもしれない場合の対処法

精神科・心療内科の初診では緊張して泣いてしまったり、言葉が出なくなったりする場合があります。医師はゆっくりと話を聞いてくれるので不安に思う必要はありませんが、落ち着いて受診するには、ちょっとしたコツがあります。具体的な対処法を3つ紹介するので、ご参考にしてください。


自己メモの活用方法

「初診で自分の感情を上手に伝えられるか不安」「人に相談すると泣いてしまうので、うまく話せない気がする」と感じられている患者さまは多くいます。

そもそも「うまく話そう」と思う必要はまったくありません。ましてや初対面の方に自分の傷をうまく伝えられないのは当たり前のことです。

医師も心身の病気の専門家ですので、患者さまの気持ちをよく理解できます。それでも不安という場合は、事前にメモを作りそれを見ながら話すこともできますし、初診の際に医師にメモを渡すという方法もあります。上記で述べた初診で聞かれることの質問項目に沿って回答を準備するのもよいですね。

また、日記のように日々の症状の変化・感情の変化・起きた出来事に対して自分がどう変化したのかなどを記録し、医師に渡してみるのもよいかもしれません。


医師とのコミュニケーションで大切なポイント

医師も人間ですので、患者さまによってはコミュニケーションがなぜか取りづらいと感じる方もいるかと思います。初対面の医師から次々と質問をされると、「なんか怖い……」と感じてしまう方もなかにはいるかもしれません。

しかし、医師も20分〜45分という限られた初診のなかで、いかに患者さまから情報を引き出し、重要事項を確認することができるのかに一生懸命です。

医師が患者さまに確認したいポイントは、大きくわけて2点あります。1点目は診断に必要な情報、2点目は薬へのアレルギーや副作用の有無です。診断に必要な情報というのは、先ほど上記で述べたような、症状の変化などについてです。

しかし、患者さまも限られた時間のなかで伝えたいことが山ほどあり、自分の身に起きたことを伝えられず初診が終わってしまう、なんてことも起こるかもしれません。そこで、診察がはじまったら主治医が必要としている情報、たとえば症状や薬の情報を先にお伝えすると、後半は自分の具体的な悩み・不安を相談する時間に当てられます。

対話で悩みを解決する心理カウンセリングとは異なり、基本的に精神科や心療内科は、症状を薬物療法で治療することを目的としています。そのため、医師が聞きたい質問に答えるという流れになることが多く、患者さまが予想していた対話での診察とのギャップを感じ、コミュニケーションに違和感を感じる方が多いのかもしれません。


精神科・心療内科でよく相談される内容を事前にチェック!

精神科・心療内科の初診でよくある相談内容を前もって知っておくと、自分の症状を伝えやすくなり、ゆったりとした気持ちで話せるでしょう。以下の例を参考に、自分の状況と似ている部分があるかをチェックしてみてください。

・気分の落ち込みや不安感
・眠れない
・食欲がない
・集中力が続かない
・人間関係での悩み
・仕事や学校でのストレス
・毎日悲しい気持ちになる
・電車に乗ることが怖い
・夜中に何度も目が覚める

話すことがつらいと感じた際は、無理に話す必要はありません。メモを活用すると、医師が患者さまの気持ちを理解するのに役立ちます。

【関連記事】心療内科では初診のときに何を話すの?具体的な内容とは
【関連記事】精神科の診察は何を話すのか|話しちゃダメなことや伝えるべきこと


精神科・心療内科の初診でうまく話せないときの対処法




精神科の初診で病気と診断されなかった場合の対応方法

精神科の初診で病気と診断されなかった場合の対応方法

勇気を出して精神科・心療内科に受診したけれど、異常なしと診断されたら、「やっぱり自分の心の弱さが問題なんだ...…」「甘えなんだ……」と自分を責めてしまうかもしれません。

病気ではないと判断されたとしても、元気ではない可能性もあります。病院の異常なしという判断は、ご自身のつらさを否定しているわけではありません。なので、ご自身の心と身体の症状、どう感じているのか気持ちを受け止めることが大事です。

ここでは、勇気を出して精神科に行ったのにもかかわらず、病気と診断されなかったケースの対処法を解説します。


初診で「異常なし」と診断された場合の対応方法

①別の専門家の意見を求めることも大事
初診で病気ではないと診断されずモヤモヤが残るのであれば、ほかの専門医に頼ることも1つの方法です。医師と患者さまとの相性は、治療をおこなううえでとても重要とされています。

というのも、心身の病気は目に見えづらいため、患者さまからいかに情報をもらえるかが大事であり、そのためには医師と患者さまとの信頼関係、コミュニケーションの取りやすさが必要になるからです。

ほかにも、心身の病気というのは、日によって体調が比較的良くなったり、波があったりします。診察にいった日がたまたま医師から見たら体調がよさそうに見えた、ということも考えられるのです。


②発達障害の可能性
うつ病など病名が診断されない場合でも、症状の原因として発達障害が隠されている可能性もあります。たとえば、コミュニケーションがうまく取れず人間関係によく問題が起きる・ものごとを同時におこなえずマルチタスクが苦手などの症状は、すべてではありませんが発達障害の可能性もあるかもしれません。

実際に、ADHDやASDなどの発達障害を持つ割合は約5%、30人に1人はいるといわれています。クリニックで仮に病名を診断されたとしても、薬がまったく効かず、別の病院で発達障害を診断されたというケースもあります。発達障害を専門とする精神科もありますので、受診を検討するのも選択肢の1つです。


③オンライン診療の紹介
精神科・心療内科に足を運んで通い続けること自体がストレスであり、よりさまざまな種類のクリニックを受けて自分に合った場所を見つけたいと感じている方がいましたら、オンライン診療もおすすめです。

24時間オンライン上で予約可能なため予約が比較的取りやすく、また自宅から好きな時間に受診できます。通院の時間も省けますし、仕事や家庭の事情で通院する時間がなかなか取れないという方には、生活スタイルに取り入れやすいスタイルの精神科・心療内科となっています。

もちろん、人によって合う合わないもありますので、オンライン診療を検討している方は、自分に合うクリニックを探してみてください。

心身が苦しくてせっかくクリニックに足を運んだのに、異常なしと診断された場合、自分がいけないんだ、と責めてしまうかもしれません。一度病院で「理解されない」という感情が生まれてしまうと、ほかの病院でも理解してくれないのではないかと不安が大きくなるかと思います。

しかし、自分のなかにある違和感を放置し1人で抱え込みはじめると、いつの間にか症状が重くなり取り返しのつかない事態になるかもしれません。最初に行ったクリニックがすべてではなく、自分が安心して通い続けられそうなクリニックを探し、治療を続けてみてください。

オンライン診療に関しては、以下の記事でよりくわしく解説しています。あわせてお読みください。

【関連記事】精神科・心療内科におけるオンライン診療のメリットとその効果


初診で「異常なし」と診断された場合の対応方法




精神科・心療内科の初診で聞かれることに関するよくある質問と回答

精神科・心療内科の初診で聞かれることに関するよくある質問と回答

「精神科の初診で何を話したらよいんだろう」「どこまで話せばよいの?」と不安に思うかもしれません。初診前はだれもが同じような不安や疑問を抱えているものです。この章では、初診を検討するうえでよくある質問にお答えしますので、参考にしてみてください。少しでも気持ちを楽にして受診していただけたらと思います。


精神科・心療内科では、どこまで話せばよいですか?

プライベートな内容を話すのは勇気がいると思いますが、症状に関係することなら、どんなことでもリラックスして話してください。医師には秘密を守る義務があるので、患者さまが話した内容が外に漏れることはありません。

家族のこと・職場での悩み・恋愛の問題・お金の心配など、不安に思っていることはすべて大切な情報になります。「こんなことまで話してよいのかな」と思うかもしれませんが、ぜひお話しください。

今すぐには話せないことがあっても「まだ話したくない」と正直に伝えれば大丈夫です。無理をせず自分のペースで少しずつ打ちあけていきましょう。


精神科に行ったほうがよいサインは?

精神科の受診を検討すべきサインには、以下のものがあります。

・気分の落ち込みや不安が2週間以上続いている
・以前は楽しめていたことに興味がわかない
・集中できない
・やる気がでない
・眠れない、または眠りすぎる
・食欲がない
・「消えてしまいたい」「生きていることがつらい」と感じる

これらの症状にあてはまらなくても「なんとなくつらい」「いつもと違う」と感じたときは、遠慮なく受診をご検討ください。医師に話すと気持ちが楽になったり、解決への道筋が見えてきたりすることもありますよ。

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精神科・心療内科での相談の仕方がわからない

精神科・心療内科では相談の仕方に決まったルールはないため、思ったままをお話しください。「なんだか調子がわるくて困っている」「こういうときにつらいと感じる」など、そのままの気持ちを伝えましょう。

医師が「いつごろからですか」と質問してくれるので、答えていくと自然に相談が進みます。話す順番や内容がごちゃごちゃになっていても「話がまとまらなくてすみません」と伝えると、医師がゆっくりと聞いてくれるでしょう。

話したいことをメモにしてもって行くのもよい方法です。1人で抱え込まずにリラックスして頼ってくださいね。


まとめ:精神科・心療内科の初診で聞かれること

まとめ:精神科・心療内科の初診で聞かれること

精神科・心療内科の初診では、症状やつらさについて素直に話すことが大切です。いつから調子が悪いか・どんなときに困るかなど、感じたことをそのままお伝えください。医師は患者さまの味方となり、しっかりと話しを聞いてくれるでしょう。

調子が悪いときはうまくお話しできないこともあるかもしれませんが、自分を責める必要はありません。医師に相談する勇気を出しただけで、すばらしいことです。「調子が悪いけど、受診する元気がない……」と感じるなら、エニキュアの精神科オンライン診療をご検討ください。

初診や薬の受け取りまで自宅でできるため、体調が思わしくないときも治療を受けられます。心身の悩みは症状が重くなる前に対処することが大事です。エニキュアでは、あなたからのご相談をお待ちしています。

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