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ADHD(注意欠如・多動症)とは?症状や会話の特徴・治療法など徹底解説
- ADHD(注意欠如・多動症)とは
- ADHD(注意欠如・多動症)の原因
- ADHD(注意欠如・多動症)の会話における特徴
- ADHD(注意欠如・多動症)の生活における特徴
- ADHD(注意欠如・多動症)の診断基準|気になる人はセルフチェックツールで確認してみよう
- ADHD(注意欠如・多動症)の治療法
- ADHD(注意欠如・多動症)でよくある質問(Q&A)
- ADHD(注意欠如・多動症)の特徴に当てはまる……不安な人はエニキュアに相談を検討しよう
ADHD(注意欠如・多動症)とは
ADHD(注意欠如・多動症)は、不注意と多動・衝動性を主な特徴とする発達障害の1つです。発達障害のなかでも、ADHDの傾向をもつ人の割合は多く、近年その数はさらに増加していると言われています。
しかし、全員に診断がついているわけではないため、本人も周囲の人も、「なんとなく違う…」と感じ、お互いに違和感を感じたり、ストレスになったりすることもあります。このような状態が続くと、お互いにストレスが溜まり、いじめやうつ病に繋がってしまう場合もあるのです。
そこで、ADHDの人の会話における特徴を知っておくと、自分自身や、職場の人の傾向がわかり、今後のコミュニケーションに役立つでしょう。
大人にみられるADHD(注意欠如・多動症)の特徴や症状
ADHDは、子どものころから症状が現れることが多いですが、その時期には本人の努力や適応力によって目立たないこともあり、医療機関を受診せずに過ごす場合があります。しかし、大人になり環境の変化にうまく対応できなくなったとき、はじめて医療機関を受診してADHDと診断されるケースがあります。
大人のADHDでは、多動性の症状はあまり見られなくなり、不注意が主な特徴です。また、衝動的な発言によって人間関係のトラブルが起こったり、感情の安定を保つのが難しかったりすることもあります。
生活上の工夫や環境を調整しても症状が十分に改善されない場合は、精神科や心療内科・メンタルクリニックなどの医療機関で治療を受けることも選択肢の1つです。
子どもによくあるADHD(注意欠如・多動症)の特徴や症状
子どもによくあるADHDの特徴や症状として、以下のようなものがみられます。
不注意
細かいことに注意が向かずケアレスミスが多い、課題や遊びに集中し続けることが難しい、話しかけられても聞いていないように見える、忘れものや無くしものが多い。
多動性
じっとしていることが苦手で、体を動かし続けたり、教室など場面を問わず立ち歩いたりする。おしゃべりが多い。
衝動性
思いついたらすぐに行動してしまう。順番を待つことが苦手。我慢ができずに急に話し出す、ほかの子の遊びの邪魔をしてしまうことがある。
これらは発達年齢に比べて、著しく強く現れることが特徴です。
ADHD(注意欠如・多動症)の割合|何人に1人いるのか?
ADHDと診断される子どもは、だいたい学童期で3〜7%くらいで、男の子のほうが女の子よりも3倍〜5倍多く見られます。20人のクラスで考えると、ADHDの特性を持っている可能性があるのは1人くらいです。
大人になると、ADHDに当てはまる人の割合は約2.5%で、40人に1人だと言われています。
ADHD(注意欠如・多動症)の原因
発症の原因は?
ADHDの原因として、まず行動・感情などをコントロールしている神経系にかかわりがあるとされています。脳の機能障害、とくに前頭葉と呼ばれる部分の働きに何らかの異常があると考えられているのです。
前頭葉は脳の前部分にあり、ものごとを整理整頓したり論理的に考えたりする働きをします。この部位により、注意を持続させたり行動をコントロールしたりすることが可能です。ADHDの人はこうした注意集中や行動制御の機能に何らかの偏りや異常があり、前頭葉がうまく働いていないのではないかと考えられています。
さらに、脳の神経伝達物質であるドーパミンとノルエピネフリンがADHDの発症と関連していることも知られています。これらの神経伝達物質のバランスが崩れることで、注意力や衝動の制御に問題が生じている可能性があるのです。
いずれにせよ、どうしてそのような異常が起こるかの根本的な理由ははっきりとしていません。元々の素因・過去の環境、・現在の環境の影響の相互作用によって症状が生じるという考え方もあります。そのため、単に親の遺伝ということではなく、さまざまな要因が影響し合って現在の症状があるのです。
ADHD(注意欠如・多動症)の会話における特徴
「なぜか会話がうまくいかない」「誤解されやすい」と感じている人は、以下のような特徴に心あたりがあるかもしれません。会話におけるADHDの人の特徴を見ていきましょう。
主語がない
日本語ではよく主語が省略されがちですが、ADHDの人の場合、それが顕著に現れます。
ADHDの人の特徴として、多動性というものがありますが、この場合、思考が多動することによって、頭の中でいろいろ考えているケースがあります。しかしその一方で、相手の気持ちがわかりにくい傾向があり、どこまで説明すればよいのかわからない場合があるのです。
そのため、言葉が足りなかったり、逆にとても長く話してしまったりするのです。
一方的に話し続ける
よく会話をキャッチボールであると表現されますが、ADHDの人との会話の場合、キャッチボールにすらなっていないことがあります。
ADHDの人は、頭のなかで前置きから詳細まで、さまざまな話が展開していると言われています。その内容をそのまま話してしまうため、聞く側からすると、話がどんどん展開していき、ときには脱線までするので、質問の隙もなく一方的な発言が続き、つらいことも少なくありません。
知っている前提で話す
一般的に人はコミュニケーションのなかで、自他境界とよび、自分と他人を無意識に区別しているものですが、ADHDの人のなかには、そのような自分と他人の境界が曖昧になっている場合があります。
つまり、自分と他者が違う考え方やものの見方をするということが思い浮かびづらいのです。自分が知っていることは相手も知っているだろうと決めつけ、その価値観を押し付けてしまいます。
早口や大声
いつも早口というわけではないですが、興味や関心のある話題になると無意識のうちに早口になりやすいことが特徴です。さらに、興味関心のある話題では、そのことに意識が向いてしまい、大声になってしまう場合もあります。
また楽しすぎるせいか、話に夢中になってしまい、時間を忘れて長時間会話をしてしまうことも少なくありません。相手はもう会話を終わらせたいのに、それに気づかず繰り返し話していることもあります。
余計な一言
一般的に、人は思ったことがあっても、それを相手に伝えようとするときに、相手に伝わったらどう捉えられるか、どのような影響があるかを考える時間をとります。
しかし、ADHDの人は、衝動性や、相手の気持ちを想像することが難しい特性から、相手の気持ちに寄り添うことができず、頭で思った本心がそのまま出てしまうことがあります。
ふとした時に怒る
ADHDの人のなかには、易怒性と呼ばれる、怒りやすい特性をもつ人がいます。何か気に入らない話題があると、少しの刺激で怒りが瞬時に湧き上がってしまう傾向があるのです。
また衝動性や多動性の特性と合わさって、怒りが止まらなくなってしまうとこともしばしばあります。
話している最中に忘れる
ADHDの人は、短期記憶が苦手という人が少なからずいて、話していた内容を忘れてしまうことがあります。自分が伝えようとしていたことが抜けてしまい、すでに話した内容を何度も繰り返す場合があるのです。
割り込んで話す
相手が話しているあいだに、それを遮って自分の話したいことを話してしまいます。
また、質問に対する答えに食い入るように話し込むこともあります。
これは、ADHDの衝動性という特性によるものだと考えられますが、話を遮ることは、誰にとっても気持ちのよいことではありません。
話を聞かない
自分の興味のある話以外聞かなくなることがあります。
ADHDの人には、注意力が散漫な特徴があるため、興味がない話題に対しては極端に集中維持が難しくなることがあります。
その結果、相手が話しているあいだ上の空になり、話を聞いていないと感じさせてしまうことも少なくありません。
大人数での雑談が苦手
1対1の会話は得意でも、3人や4人以上になると話せなくなることがあります。大人数での会話はどんどん会話の内容が変わるため、それについていくことが難しく感じてしまうのです。
また人の気持ちを汲み取ることが苦手なので、今自分が話しはじめていいのかが読み取れないケースがよくあります。
このような傾向の結果、会話が噛み合わないと思ったり、思われたりすることになり、コミュニケーションが難しくなってしまうのです。
ADHD(注意欠如・多動症)の生活における特徴
ADHDの特性は日常生活のさまざまなところで現れます。生活だけでなく、仕事にも支障が出ることがあります。生活の乱れが単なる性格によるものなのか、ADHDという特性によるものなのか判断が難しいかもしれません。
そこで、日常生活におけるADHDの特徴を見ていきましょう。
ものごとを順序立てておこなえない
ADHDの人は計画を組んだり、段取りを組むことが苦手な傾向があります。
順序立てて計画を立てることが苦手なので、マルチタスクなどの作業が非効率になり普通の人に比べて時間がかかってしまうのです。
整理整頓が苦手
空間認識の能力が高くない人が多く、その不注意さから、やりたいことに注意が移ってしまうのは、ADHDの特性の1つです。
また、物体の位置や大きさ、方向を判断することが苦手なので、収納する作業が難しく感じることがあります。
またやりたいことを優先してしまうため、部屋がまだ散らかっていても、それを放置して別のことをはじめる傾向もあります。
疲れやすい
ADHDの人は、疲れを感じやすいことが特徴の1つです。衝動性や多動性といった特性と相まって、身体があれこれと動いてしまったり、頭のなかで考えが次から次へと浮かんでしまったりして、脳が疲れてしまいます。
突発的な予定で動く
衝動性が強い傾向があるので、大きな旅行の予定なども思い立った途端はじめようとします。ある意味、極端に行動力のある状態です。
また買っても使わないものなどを衝動的に買って、失敗してしまうこともあります。
また、怪しい情報商材などにも飛びついてしまう傾向があります。
忘れ物、失くしものが多い
これらは、ADHDの特性である不注意や、ワーキングメモリの苦手さからくるものです。意識をしていないうちに、自分のものを置き忘れてしまい、少し前の記憶が抜けてしまいます。
夜更かしが多い
不注意の特性により、意思とは別に気づいたら遅くなってしまいます。あることに夢中になってしまい、過集中により時計が目に入らず、気づけば夜を明かしていたというケースも少なくありません。後先を考えられない特性も原因の1つです。
とくに衝動性の特性から、思わぬ場面で大きく散財するようなことがあるため、注意が必要とされます。
ADHD(注意欠如・多動症)の診断基準|気になる人はセルフチェックツールで確認してみよう
ADHDは、じっとしていられなかったり、集中することが難しかったりする特徴がある障害です。診断するときは、決まった基準があります。たとえば、次のようなことが6か月以上続いているかを見ます。
・注意が散りやすいこと(細かいことをよく忘れる・話を聞いていないように見えるなど)
・落ち着きがないこと(座っていることがつらくて動き回ってしまうなど)
・思ったことをすぐに話したり、行動したりしてしまうこと
そうした症状が、学校や家など、いろいろな場所で見られることが大切です。症状は12歳までにはじまっていることもポイントです。このような基準に当てはまるかどうかを医師が判断し、ADHDかどうかを診断します。
もし、「自分はどうだろう?」と気になる人は、以下のセルフチェックツールで試してみるのもいいでしょう。ただし、セルフチェックはあくまで目安であり、診断ではありません。気になる結果が出た場合は、自己判断せず、精神科医や心療内科医に相談するのも1つの方法です。
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ADHD(注意欠如・多動症)の治療法
ADHDの治療は、症状を軽減し、日常生活をより過ごしやすくすることを目指します。主な治療法は、薬物療法・環境調整・認知行動療法などです。
薬物療法
ADHDの症状を改善するために薬を服用していきます。脳内の神経伝達物質のバランスを整えるものがあり、人によって合うものが違うため、主治医と一緒に続けることが大切です。
メチルフェニデート徐放剤がADHDの不注意・多動-衝動性を軽減するとして保険適用されています。これは脳内のドーパミンという物質を増やすことで、脳の覚醒度を上げ、ADHDの症状を改善します。合併症を持つ患者さまに対して副作用もあるため、登録された医師や専門医療機関でのみ処方が可能で、薬局の登録も必要です。
そのほか、アトモキセチンやグアンファシンという治療薬も使用されることがあります。アトモキセチンは脳内のノルアドレナリンという物質の濃度を高めて症状を改善するとされ、グアンファシンはノルアドレナリンの伝達を整えることが症状の改善に寄与しているといわれています。
ADHDの治療薬について以下の記事でくわしく解説しているので、併せてお読みください。
【関連記事】ADHDの症状緩和:治療薬の効果と選び方
環境調整
環境調整とは、自分の特性(得意・苦手なこと)を理解したうえで、苦手分野を補うために生活環境や人間関係などを見直す方法のことです。
教室での机の位置や掲示物などを工夫して、本人が少しでも集中しやすくなる方法を考える物理的な介入法や、勉強や作業を10~15分など集中できそうな最小単位の時間に区切っておこなわせる時間的介入法などが有効です。環境を調整することで自分の苦手な特性をカバーできるようにしていきます。
認知行動療法
認知行動療法とは、認知(考え方や価値観)のゆがみを改善し、状況や場面にふさわしい行動がとれるよう、トレーニングをおこなう方法です。認知行動療法を通して、本人のストレスへの対応の仕方を学び、社会に適応できるようにしていきます。
こうした取り組みに関して、主に子どもに関わる保護者が学ぶトレーニングがペアレントトレーニングとして知られています。各地で実際に当事者の保護者が活動するペアレントメンターという制度も整ってきているので、情報を集めるのもよいでしょう。
ADHD(注意欠如・多動症)でよくある質問(Q&A)
ADHDについて「治るのかな」「どこに相談すればいいのだろう」と、多くの人が疑問を抱えています。以下では、ADHD(注意欠如・多動性障害)でよくある質問についてご紹介します。
ADHDは治る?治し方を知りたいです
ADHDは生まれつきの特徴であり、完全に治すことはできませんが、薬を使った治療によって症状を和らげたり改善したりすることが可能です。治療は精神科や心療内科でおこなわれ、定期的な通院が必要です。処方された薬によって、脳内の神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリンのバランスが調整され、不注意や多動・衝動的な行動といったADHDの症状を抑制します。
また、治療は薬だけでなく、行動療法や環境の工夫・精神療法を組み合わせることが一般的です。たとえば、グループでの行動療法や医師による精神療法によって、自分の考え方や行動パターンを整理し、ストレスを減らす心理的サポートを受けられます。
さらに、生活習慣の見直しや職場・学校の環境調整も重要で、これらを薬物治療と併用することで症状の改善がより期待できます。
ADHDかもしれない……何科を受診すればよいでしょうか?
ADHDかどうかを判断したい人は、精神科や心療内科の受診の検討がおすすめです。ADHDの診断は、患者さまの特徴・発達歴・日常生活にどのような支障がでているかなどを総合的に評価する必要があります。そのため、専門的な知識をもつ精神科医や心療内科医の診察を受けることが適しているでしょう。
もしそこでADHDと診断された場合は、精神療法とともに症状を和らげる薬を使った治療がおこなわれることがあります。精神科・心療内科を受診することで、適切な診断と治療を受けられます。
ADHDの原因は家庭環境も関係していますか?
最新の研究によると、発達障害の原因は遺伝的な要素と環境的な要素が互いに影響し合っているためであり、家庭環境だけが発達障害の原因になるわけではありません。
このため、発達障害は1つだけの要因によるものではなく、遺伝子の異常やその働きと周囲の環境が組み合わさって発症するとされています。
ADHDの話し方や行動の特徴を教えてください
ADHD(注意欠如・多動症)の話し方や行動には、不注意・多動性・衝動性といった特徴が影響していることがあります。話し方の面では、話す速度が速くて一方的になりがちだったり、話があちこちにそれやすかったり、集中が続かずに聞き漏らすことが多いといった傾向があるのです。
行動については、じっとしていられず落ち着きがなく、忘れものが多かったり、物事を計画的に進めることが苦手であったり、感情のコントロールが難しかったりする特徴が見られます。
これらの症状は、ADHDに共通する不注意・多動・衝動の症状群に該当し、生活や学習で困りごとを生む場合もあるのです。
【関連記事】ADHDの話し方の特徴と傾向|大人によくある困りごと・対策
ADHD(注意欠如・多動症)の特徴に当てはまる……不安な人はエニキュアに相談を検討しよう
ADHDは一人ひとり症状の出方や困りごとが異なり、悩みや不安を抱えている人も多いかと思います。自分の特性を理解し、適切な支援や治療を受けることは、日常生活や人間関係をよりよくする大きな一歩です。もし、ご自身やお子さんの症状で気になることがあれば、無理せずに一度、専門の医療機関で相談するのも一つの選択肢です。
エニキュアでは、経験豊富な専門医がオンラインでていねいに診療をおこない、あなたの状況に合った診断や治療を提供しています。セルフチェックツールも活用して、まずは自分の状態を知ることからはじめてみませんか。安心して相談できる環境を整えていますので、どうぞエニキュアの受診をご検討ください。
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