人前で話すのが怖い病気は不安障害?原因・治療法を解説

監修者紹介
河邊眞好
大学病院、単科精神科病院などを経て、現在は総合病院精神科で地域の精神科医療に従事。 精神保健指定医 / 日本精神神経学会専門医・指導医 / 公認心理師 / 厚労省認定認知症サポート医 / 日本精神神経学会認知症診療医 / 臨床研修指導医 / 緩和ケア研修会修了 / コンサータ処方登録医
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河邊眞好
大学病院、単科精神科病院などを経て、現在は総合病院精神科で地域の精神科医療に従事。 精神保健指定医 / 日本精神神経学会専門医・指導医 / 公認心理師 / 厚労省認定認知症サポート医 / 日本精神神経学会認知症診療医 / 臨床研修指導医 / 緩和ケア研修会修了 / コンサータ処方登録医
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「人前で話すのが怖い」「周りの人からの視線が怖くて外へでられない」など、不安や恐怖のあまり冷や汗や動悸が止まらなかったり、人との関わりを避けたりする場合は、社会不安障害の可能性があります。

米国の研究では、成人の約40人に1人が社会不安障害の診断を受けており、同じような悩みをもつ人は少なくありません。しかし、社会不安障害は、適切な治療を受けると症状の改善が期待できる病気です。

今回は、社会不安障害の症状・原因・治療法について解説します。オンライン診療における治療法もご紹介しますので、「人前で自信をもって行動できるようになりたい」と思う人は、ご活用ください。


人前で話すのが怖いのは病気?社会不安障害とは

人前で話すのが怖いのは病気?社会不安障害とは

社会不安障害とは、他人からの視線や人前で恥ずかしい思いをすることに、強い苦痛を感じる病気です。単なる恥ずかしがり屋ではなく、人が多くいる場所を避けたり、怖さのあまりパニック発作を起こしたりする人もいます。

海外の研究では、社会不安障害の発症は、児童期から思春期にかけてはじまることが多いと報告されています。症状が原因で学校や職場に行けず、不登校や引きこもりになるケースも少なくありません。

また、社会不安障害はパフォーマンス限局型と全般型に大別されます。それぞれの特徴は、以下のとおりです。


・パフォーマンス限局型:スピーチや電話など、特定の場面で恐怖や不安を感じる

・全般型:人との関わり全般に恐怖や不安を感じる


以下では、主に全般型の社会不安障害について解説します。


社会不安障害はあがり症とも言われる

社会不安障害はあがり症ともいわれ、人前でのプレゼンテーションや大勢の人たちの目に触れる場面で、過剰な不安や緊張が生じる病気です。顔面がほてり赤面し、発汗・動悸・吐き気などの身体症状が現れ、日常生活に支障をきたす場合があります。

女性に多く見られ、20〜30代で社会活動が増える時期に症状が気になり、受診する人もいます。以前は気のもちようといわれていましたが、現在は治療が可能と認識されている病気の1つです。


そのほか、不安障害の病気の種類

不安障害は社会不安障害以外にも、複数の種類があります。


・パニック障害

・強迫性障害

・全般性不安障害


それぞれの病気の特徴を解説するため、自分の症状がどの項目にあてはまるのか、確認してみましょう。

パニック障害

パニック障害は、突然強い不安に襲われる病気です。電車や会議室で以下のような症状が続きます。


・息苦しさ

・動悸

・めまい

・冷や汗

・「このまま死んでしまうのではないか」と強い恐怖を感じる


一度発作を経験すると、同じ場所に行くことが怖くなったり、人が多い場所を避けるようになったり、生活に支障をきたす場合があります。「自分がパニック障害かわからない」とお悩みの人は、以下の診断症状チェッカーをご活用ください。

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強迫性障害

強迫性障害は頭に浮かんだ不安な考えを打ち消すために、バカバカしいと思いつつも同じ行動を何度もくり返してしまう病気です。「手が汚れているのではないか」との思いが頭から離れず、手が荒れるほど何度も洗ってしまう人もいます。鍵やガスの元栓を何十回も確認したり、ものを決まった手順で並べ直したりする行為も、よく見られる症状です。

これらの症状が理由で遅刻する場合もあり、家族や友人の理解を得られず、つらい思いをする人もいます。「自分は強迫性障害かもしれない」とお悩みの人は、以下の症状チェッカーをご利用ください。自分の心の状態を、すぐに把握できます。

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全般性不安障害

全般性不安障害は、日常生活のあらゆることが心配で仕方なくなる病気です。仕事で失敗するかもしれない、家族が病気になったらどうしようと、次から次へと不安が頭に浮かんできます。以下のような身体症状も、現れる場合があります。


・集中力の低下

・疲労感

・筋肉の緊張

・睡眠障害


リラックスすることが難しく、24時間気が休まらない状態です。

上記で紹介した不安に関する症状がみられる人は、医師へ相談することも1つの方法です。適切な診断や治療を受けると、症状が重くなる前に対処できます。人前でもリラックスした状態で、過ごせるようになるでしょう。

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不安障害の種類




人前で話すのが怖い病気|社会不安障害の症状

人前で話すのが怖い病気|社会不安障害の症状

人前で話すのが怖いと感じる社会不安障害の症状は、精神症状と身体症状の2つにわけられます。それぞれの違いを見てみましょう。


精神症状

社会不安障害の精神症状は、以下のとおりです。


・人前で過度に緊張する

・人前で話すと頭が真っ白になる

・「相手に不快感を与えているかもしれない」と、過度な不安や恐怖を感じる

・人前に出ることを避ける


精神症状がつづくと、人と関わる場面を避けるようになったり、日常生活にも支障をきたしたりします。自分に対しても自信が持てなくなり、気持ちが落ち込んで抑うつ状態になる方もいます。


身体症状

社会不安障害の身体症状は、以下のとおりです。


・緊張で手や声が震える

・冷や汗が止まらない

・顔が赤くなる

・激しい動悸がする

・息苦しさを感じる

・吐き気がする

・めまいがする

・尿の量が増えたり減ったりする


「人に見られたくない」という気持ちが強くなったり、他人の視線に恐怖を感じたりすることで、さらに不安感が強くなる悪循環が起きてしまうのです。


社会不安障害の症状が出やすい場面

社会不安障害の症状が出やすい場面

前述のとおり、社会不安障害の症状は人から注目を浴びたり、人前に出たりする場面で出やすい傾向にあります。具体的なシーンは次のとおりです。


・人前で話す場面(自己紹介・スピーチなど)

・店員との距離が近い店(美容院・アパレルショップなど)

・親しくない人との雑談

・人前で文字を書く場面

・異性と交流する場面

・人前での飲食

・電話対応


上記のシーンにおいて、社会不安障害の方は「他人に悪い印象を与えてしまうのではないか」「他人に迷惑をかけてしまうのではないか」といった不安や恐怖を強く感じます。

不安や恐怖から実際に失敗体験をしてしまうと、さらに人との関わりを避けるようになり、症状を悪化させる可能性もあります。


社会不安障害の原因

社会不安障害の原因

社会不安障害の原因については、まだはっきりとわかっていません。現段階で原因として考えられているのは、以下の4つです。


・脳の機能障害

・過去の失敗体験

・幼少期の生育環境

・社会不安障害になりやすい性格


これらの要因が重なることで、社会不安障害を発症するとされています。それぞれくわしく見てみましょう。



脳の機能障害

社会不安障害の原因として、以下の脳機能障害が考えられています。


・扁桃体(へんとうたい)の過活動状態

・神経伝達物質(セロトニン・ドーパミン)の不足


扁桃体とは、恐怖や不安を察知する脳の部位です。扁桃体が過活動を起こすことで、不安や恐怖を感じやすくなり、社会不安障害を引き起こすとされています。

また、神経伝達物質のセロトニンやドーパミンが不足すると、不安や恐怖を誘発しやすくなります。セロトニンやドーパミンが不足する原因として考えられるのは、後述する過去の失敗経験や遺伝的要因などです。


過去の失敗体験

過去の失敗経験がトラウマとなり、社会不安障害を発症する人もいます。具体的には、以下のような出来事が挙げられます。


・人前で失敗した出来事

・人前で恥をかいた出来事


とくに思春期は、対人場面での不安が大人よりも敏感なため、精神的な影響を受けやすいです。また、自分自身の経験でなくとも、第三者の失敗経験で感じた恐怖がきっかけの場合もあります。


幼少期の生育環境

幼少期の生育環境も、社会不安障害の原因の1つです。具体的には、以下のような生育環境に置かれると、社会不安障害のリスクが上がります。


・養育者が過保護だった

・養育者がしつけを長時間おこなっていた

・養育者が自分に無関心だった

・養育者が自分に批判的だった

・養育者と不仲だった


幼少期に自己肯定感を育てられず、困難な出来事に対して回避の選択肢しか持っていない場合は、社会不安障害になりやすい傾向にあります。


社会不安障害になりやすい性格

社会不安障害になりやすいとされている性格は、以下の5つです。


・内向的

・真面目

・心配性

・完璧主義

・強い責任感


ただし、もともと外向的な性格の人が、何らかの出来事をきっかけに発症するケースもあります。


社会不安障害の4つの原因




オンライン診療における社会不安障害の治療法

オンライン診療における社会不安障害の治療法

オンライン診療における社会不安障害の治療法は、主に薬物療法と心理療法の2つがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。


薬物療法

社会不安障害の治療法として、薬物療法が挙げられます。主な治療薬は以下のとおりです。


・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)

・ベンゾジアゼピン系抗不安薬


SSRIはセロトニンの再取り込みを阻害し、セロトニンの量を増加させます。SNRIは、セロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、双方の量を増加させます。また、ベンゾジアゼピン系抗不安薬は扁桃体の活性化を抑え、不安感を抑制することが特徴です。依存形成の可能性からベンゾジアゼピン系抗不安薬はあくまで補助的に使用される傾向にあります。

オンライン診療では、医師が必要と判断した場合、上記の薬を処方できます。ただし、オンライン診療の初診では処方されない薬もあるため、くわしくは関連記事をご参照ください。

【関連記事】オンライン診療の初診時に処方できない薬とは?薬の受け取り方法についても解説


心理療法

社会不安障害の心理療法では認知行動療法(CBT)が実施される場合が多いです。認知行動療法とは、認知(物事のとらえ方・受け止め方)や行動を修正することで、ストレスへの対処法を身につけたり、社会への適応を高めたりする心理療法です。


人前で話すのが怖い……病気の症状が出た!困ったときの対処法

人前で話すのが怖い……病気の症状が出た!困ったときの対処法

人前で話しているときに症状がでた場合にも、すぐにできる対処法を紹介します。具体的な対策を知っておくことで、いざというときに症状を和らげられるでしょう。


緊張して手の震えが出てしまったときの止め方

手が震えてきたら、両手を軽く握りしめて10秒間力を入れ、その後20秒かけて力を抜いてください。筋肉に力を入れてからゆるめることで、自然にリラックスできます。海外の研究では、毎日5分だけ意図的に手を震わせる練習をする、逆説的介入も効果的だと報告されています。


不安で心臓がバクバクしてしまう場合の対処法

心臓がバクバクしてきたら、息を吸った秒数の倍の時間で息を吐く方法をお試しください。吐く息が長いと脳が休息状態に入り、血圧が下がることでリラックス効果が期待できます。たとえば、4秒で息を吸ったあとに、8秒で吐きましょう。不安を感じたときに繰り返しおこなうと、少しずつ心を落ち着かせられますよ。


不安障害の症状が出たときの対処法




人前で話すのが怖いときは病気の可能性も!お悩みの人はエニキュアのオンライン診療に相談を

人前で話すのが怖いときは病気の可能性も!お悩みの人はエニキュアのオンライン診療に相談を

「人前で話すのが怖い」と感じる症状は、社会不安障害という病気が隠れている可能性があります。恐怖や不安で動悸や息苦しさなどの身体症状がでたり、生活に支障が出たりする場合は、精神科・心療内科に相談をご検討ください。症状が出た際は深呼吸をしたり、姿勢を整えたりすることも効果的ですが、根本的に治すには医師による診断や治療が必要です。

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