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すぐ感情的になるのはなぜ?性格・病気?考えられる原因や精神科でできることを解説
- すぐ感情的になるってどんな状態?
- すぐ感情的になってしまうのはなぜ?心の奥にある理由とは
- すぐ感情的になることに関連する心の不調とは
- すぐ感情的になってしまうときの対処法
- すぐ感情的になるときは精神科で医師に相談しましょう
- まとめ 辛いときは精神科に相談を
日常生活の中で、ちょっとしたことで怒ったり、不安になったりしてしまうことはありませんか? 「どうしてこんなに感情的になってしまうんだろう」と悩んでいる人も多いかもしれません。
感情が揺れやすいのは性格の問題だけでなく、ストレスや脳の働き・心の健康状態が影響していることがあります。とくに、日常生活に支障をきたすほど感情のコントロールが難しい場合、精神科に相談することで適切な対策が見つかることもあるでしょう。
この記事では、すぐ感情的になってしまう原因や、精神科でできることについて解説します。感情の波に振り回されず、より穏やかに過ごすためのヒントになれば幸いです。
すぐ感情的になるってどんな状態?
どんな人でも、感情が激しく揺れ動きやすく、ちょっとしたことで感情的になってしまうことがあります。そうした傾向には、性格の特徴だけでなく、心の状態や精神的な背景が深く関係しているのです。ここでは、すぐ感情的になるときの主な特徴について解説します。
すぐ感情的になるのは感受性が豊かな証拠
すぐ感情的になる人とは、自分の感情が表に出やすく、喜怒哀楽といった感情に敏感で、感受性が豊かな人が多いです。
また、思いやりが強い分、ほかの人が気づかない小さなことにも気がつき、イライラや不安といった気持ちも敏感に感じとってしまうことがあります。
感情の動きが出やすい人と落ち着いている人の違い
感情の動きが出やすい人と落ち着いている人との違いは、気持ちとの向き合い方にあります。落ち着いている人は、感情が動いたときにも一度立ち止まって考え、状況を判断したうえで行動します。一方で、感情の動きが出やすい人はそのときの気持ちを大事にするあまりすぐに反応してしまう傾向があります。
すぐ感情的になってしまうのはなぜ?心の奥にある理由とは
「どうしてこんなに感情的になってしまうんだろう……」そう感じることがあるかもしれません。ここでは、感情が動きやすくなる背景について解説します。
誰かにわかってほしいという気持ちがあるとき
感情が動きやすいときの多くは「誰かに自分の気持ちをわかってもらいたい」という思いを抱えていることがあります。人との関係のなかで、自分の気持ちや考えを理解してほしいと願うのは、とても自然なことです。でも、その気持ちが強くなりすぎると、つい相手の反応に敏感になり、不安になってしまうこともあります。
ときには、自分の気持ちを大事にするあまり、心の余裕がなくなってしまうこともあるかもしれません。
まじめで一生懸命
「ちゃんとやらなきゃ」「失敗しちゃいけない」そんな思いが強いと、思うようにいかない状況に直面したとき、心が追い詰められてしまうことがあります。
小さなミスさえも自分に許せなくなり、余裕を失って、周囲にきつく当たってしまうこともあるかもしれません。
そんなときは「ちょっとくらい適当でも大丈夫」と思うことで、心に余裕をもたらしてくれるでしょう。
自分に自信が持てない
自分に自信が持てないと感じているとき、人からの言葉や態度に普段より敏感になってしまうことがあります。表面上は落ち着いていても、心のなかでは「うまくできているかな」「変に思われたくない」と不安を抱えていることも。
そうした不安が大きくなると、ちょっとした指摘でも「否定されたのかも」と感じてしまうことがあります。
でも、こうした反応は、自分の心を守ろうとするごく自然な反応です。「なんだか傷つきやすくなってるな」と気づけることが、少しずつ自分を大切にしていく第一歩になります。
すぐ感情的になることに関連する心の不調とは
すぐ感情的になることの背景には、精神的な病気が隠れている可能性があります。ここでは、すぐ感情的になることに関連する精神的な病気について解説します。
境界性パーソナリティ障害(BPD)
感情の波が大きく、人間関係においてトラブルを抱えやすい特徴が見られる心の不調です。「見捨てられるかもしれない」という不安を強く抱え、些細なことがきっかけで思わず感情が爆発してしまうことがあります。自分でも感情の波に振り回されてしまい、後悔や自己否定を繰り返してしまうこともあるかもしれません。
境界性パーソナリティ障害のなかでも、次のような傾向が見られることがあります。
・妄想性パーソナリティ障害
他人をなかなか信頼することができず、「裏切られてしまうのではないか」という不安を感じやすいことがあります。そのため、ほんの些細な言葉にも敏感に反応し、身を守るために怒りや反発を示してしまうことが少なくありません。
現在、効果的な治療法は確立されていませんが、症状の改善には認知行動療法が役立つ場合があるとされています。
双極性障害
感情の浮き沈みが激しく、「元気すぎるほど活発な時期(躁)」と「気分がひどく落ち込む時期(うつ)」を繰り返す病気です。躁状態のときは、思ったことを強く主張したり、怒りっぽくなったりと、感情が一気に高ぶることがあります。
この障害を抱える人は、感情の振れ幅が非常に大きくなりやすく、自分ではコントロールが難しく感じることがあります。
躁状態になると、自信が過剰になり、自分の意見を押し通そうとしたり、計画性のない衝動的な行動に出たりしてしまうかもしれません。一見するとエネルギッシュに見えることもありますが、周囲とのトラブルにつながることもあるため、注意が必要です。
うつ病
うつ病は、感情の変化が激しくなったり、些細なことでイライラしたり、涙もろくなったりする病気です。こうした変化は、脳の機能やホルモンバランスの乱れが関係していると考えられています。そのため、普段であれば気に留めないような小さな刺激や不快な出来事にも、過敏に反応してしまうことがあります。
感情のコントロールが難しくなることで、日常生活に支障が出ることも少なくありません。ちょっとしたことに敏感に反応してしまい、「自分らしくない」と感じることが続く場合は、心が疲れているサインかもしれません。
注意欠陥多動性障害(ADHD)
ADHD(注意欠如・多動症)の人は、突然怒ったり悲しくなったりと、感情が急激に変化しやすい傾向があります。これは脳の働きと深く関係しており、とくに衝動性や注意力のコントロールの難しさが影響しているのです。
そのため、衝動的に言葉が出てしまったり、気持ちが抑えきれずに行動に出てしまったりすることもあります。決してわがままや努力不足ではなく、ご本人の意思とは別のところで起きる反応なのです。周囲の理解とサポートによって、過ごしやすさが大きく変わることがあります。
すぐ感情的になってしまうときの対処法
感情的になることは誰にでもありますが、頻繁に感情に振り回されると、日常生活や人間関係に支障が出てしまうかもしれません。
そこで、感情を上手にコントロールし、過ごしやすくするための対処法を紹介します。
深呼吸で数秒間落ち着く
イライラや怒りを感じたときは、すぐに反応せず、一度深呼吸をして数秒だけ間を取りましょう。
呼吸を整えることで自律神経が落ち着き、穏やかな心を取り戻しやすくなります。
感情的な原因を見極める
イライラや悲しみなどが湧いたとき、「なぜそう感じたのか?」と自分に問いかけてみましょう。
原因を言語化することで、自分の反応を客観的に見て気持ちが落ち着くでしょう。ノートなどに書いて怒りや悲しみの感情が沸いた原因を深掘りしてみるとよいですね。
わかってもらえなくて当然と思っておく
誰かに気持ちをわかってもらえるのは、うれしいですよね。しかし、人それぞれ価値観が違うので、「気持ちをすべてわかってくれる人」は多くありません。
「自分の気持ちをすべて理解してくれる人はいない」という前提を持つことで、
すれ違いや誤解が起きても必要以上に傷ついたり、感情的になったりせずに、冷静に受け止めることができるようになります。他人と適度な距離感を保つことは、心の安定にもつながるはずです。
物事に区切りをつけるルールを作る
嫌なことがあったとき、「一晩寝たら終わりにする」など、自分なりの区切りをつけるルールを持つと気持ちの整理がしやすくなります。
気持ちを切り替える練習になり、心が楽になりますよ。
良質な睡眠を取る
睡眠が不足すると、イライラしやすくなったり、感情のコントロールが難しくなったりします。
しっかりと睡眠をとることで、ストレスへの耐性が高まり、心に余裕が生まれやすくなるでしょう。感情的になりやすいと感じるときこそ、まずは睡眠の質を見直してみることが大切です。
すぐ感情的になるときは精神科で医師に相談しましょう
自分では感情のコントロールが難しいと感じるときは、無理をせず精神科医に相談しましょう。
精神科では、客観的な視点からアドバイスや治療法を提案してもらえるため、1人で抱え込まずに済みます。以下では、精神科でできることについて解説します。
医師による診察
医師との対話を通じて、感情的な反応をコントロールするための方法を学ぶことができます。自分がどんな状況で感情的になりやすいのかを振り返り「なぜそう感じたか」といった問いを通じて、思考のパターンやクセを客観的に見つめ直します。
こうしたプロセスを繰り返すことで、感情に振り回されにくくなり、冷静な対応がしやすくなるでしょう。
薬による治療で感情の安定をサポート
感情の起伏が激しく、自分ではコントロールが難しい場合には、薬での治療が有効な選択肢となることがあります。
たとえば「気分安定薬」は、怒りのコントロールが難しい人に処方されることが多く、感情の波を穏やかに保つ助けになります。治療は医師と相談しながら、自分に合った方法を見つけていくことが大切です。
まとめ 辛いときは精神科に相談を
感情をコントロールするのが難しいと感じるのは、決してあなたのせいではありません。さまざまな要因、たとえばストレス・考え方のくせなどが影響していることがあります。なかには精神的な疾患が関わっている場合もあるかもしれません。
辛いときには1人で抱え込まずに、ぜひ私たちに相談してください。エニキュアでは、患者さまの状態に合わせた診察や薬での治療を提供し、最適なサポートをおこなっています。
「こんなことで相談していいのかな…...」と思うこともあるかと思いますが、少しでも不安や困りごとがあれば、早めにご相談ください。
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