精神症状が悪化したときのサインは?今すぐできる対応や相談先について解説|精神科オンライン診療

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別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事
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別府拓紀
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精神症状が悪化したときは、早めに察知し適切に対応する必要があります。精神症状が悪化したときのサインとして、不眠や食欲不振・集中力の低下・社会的な引きこもりなど、さまざまな形で現れます。

この記事では、精神症状が悪化したときのサインと、症状悪化の原因・症状悪化時の対応法や予防策・相談先について解説します。


精神症状が悪化したときのサイン

精神症状が悪化したときのサイン

精神症状が悪化する際には、日常生活の中で「いつもと違う」と感じる変化が現れます。具体的には、感情・身体・行動・思考・社会面など、さまざまな面にサインが見られるでしょう。これらのサインを早めに察知し、適切な対応を取ると、症状の進行を防げます。精神症状の悪化を示す主なサインについて、詳しく解説します。


感情の変化

精神症状の悪化は、まず感情面に現れやすいです。これまで楽しんでいた活動に対する興味や関心が突然薄れたり、感情の浮き沈みが激しくなったりします。また、漠然とした不安感や「このままでは何もよくならない」という絶望感が強くなるかもしれません。


身体的な変化

精神症状が悪化し、全身のだるさや倦怠感が長期間続いたり、急に動悸や息苦しさを感じたりするケースもあります。ほかにも、不眠や過眠・食欲の増加・減少などの変化が見られます。


行動の変化

精神症状が悪化すると、友人や家族との接触を意図的に避けるようになったり、衝動的な買い物や危険な行動など、極端な行動をとったりするかもしれません。また、規則正しい食事・睡眠・仕事などの日常のルーチンが乱れたり、アルコールやタバコに依存したりなど、身体的な健康にも悪影響をおよぼす場合もあります。


考え方の変化

精神症状の悪化は、考え方にも影響します。もともとそうでない方なのにネガティブな考えが浮かびやすくなる、といった考え方の変化は精神症状の悪化による可能性があるかもしれません。ほかにも、非現実的な恐怖や妄想が現れたり、重要な決断ができなくなったりすることもあります。


社会的な変化

精神症状の悪化は、社会生活にも影響します。学校や職場での成績・パフォーマンスが急激に落ちたり、社会的な活動や趣味への参加を避けるようになったりします。また、友人や家族との関係を避け、社会的な孤立感を強く感じるかもしれません。


精神症状が悪化したときのサイン




精神症状が悪化する原因

精神症状が悪化する原因

精神症状の悪化には、さまざまな原因が関係しています。主な原因として、ストレスの蓄積や生活習慣の乱れ・治療や服薬の中断・周囲の理解不足などが挙げられます。これらの原因を理解し、早めに対処するのが重要です。


ストレスの蓄積

日常生活や職場でのストレスが積み重なると、心身にさまざまな不調が現れる場合があります。仕事の負担や責任の重さ・人間関係トラブルなどがストレスの原因となり、メンタルヘルスの不調を引き起こすかもしれません。

長期的なストレスにさらされると、不安症状や抑うつ気分が悪化したり、パニック発作が頻発したりするケースもあります。ストレスを感じた際には、適切な休息やリラクゼーションを取り入れましょう。


生活習慣の乱れ

不規則な生活習慣は、精神的な健康に悪影響をおよぼします。とくに、睡眠不足や食生活の乱れ・運動不足が続くと、抑うつ感や不安感が増す場合もあります。また、アルコールやカフェインの過剰摂取も、精神症状を悪化させる要因の1つです。

メンタルヘルスを維持するためには、日々の生活リズムを整え、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけましょう。


自己判断による治療・服薬の中断

「症状が改善した」と感じても、自己判断で治療や服薬を中断すると、症状の再発や悪化のリスクを高めます。精神科で処方される薬は、急にやめると元の症状が悪化する場合があるのです。自己判断で薬を減量したり中止したりすると、症状が悪化するだけでなく、さらに治療が難しくなるかもしれません。

治療の継続や中止については、必ず医師と相談し、指示に従いましょう。薬を減らしたい場合は、医師とともに段階的な減薬計画を立てると、安全に治療を進められます。


周囲の理解不足

周囲の理解不足は、本人の孤立感やストレスを増やす原因の1つです。性格や怠けの問題と誤解され、適切な支援が受けられないケースもあります。「気の持ちよう」「もっとがんばれ」などの言葉かけが、かえって症状を悪化させるかもしれません。

精神症状を悪化させないためには、本人の周囲にいる人々がメンタルヘルスについて正しい知識を持ち、理解を深める必要があります。


精神症状が悪化する原因




精神症状が悪化したときの対応

精神症状が悪化したときの対応

精神症状が悪化すると、日常生活に支障をきたすだけでなく、周囲の人にも影響を与えてしまう場合もあります。「自分は大丈夫」と我慢せず、専門機関へ相談し、休養を取りましょう。


医療機関を受診する

精神症状が2週間以上続く場合や、日常生活に支障をきたしている場合は、早めに精神科や心療内科を受診してください。とくに、生きることがつらく感じたり、消えてしまいたいといった思いが続いたりする場合は、早めの受診が必要です。

医療機関では、症状に応じた治療や薬の処方・カウンセリングなどがおこなわれます。症状の悪化について、できるかぎり医師にくわしく伝えましょう。夜間や休日に症状が悪化する場合は、主治医に夜間の対応について事前に相談するのも重要です。


公的な相談窓口へ相談する

医療機関の受診に迷う場合や、すぐに受診できない状況にある場合は、地域の保健所や保健センター・精神保健福祉センターなどの公的な相談窓口に相談しましょう。医師や保健師・精神保健福祉士などの専門職が、電話や面談で相談に応じています。

また、厚生労働省の「こころの耳」では、働く人のメンタルヘルスに関する相談窓口を紹介しています。症状が悪化した際に「誰に相談すればいいのかわからない」という方は、まずはこれらの専門機関へ連絡してみてください。


休養をとる

精神的な不調を感じたときは、無理をせず、しっかり休養を取りましょう。仕事や家事から離れ、心身を休めると、症状の悪化を防げます。とくにうつ病の初期段階では、早めの休養が回復への第一歩となります。可能であれば、有給休暇を利用し、十分な休息を確保しましょう。

精神症状は「がんばれば乗り越えられる」と思いがちですが、自分を追い詰めるとさらに症状が悪化する場合もあります。「症状が悪化している」と感じたら、まずは休養を優先してください。

エニキュアでは、休職する際に職場に提出する診断書の発行や、休職中の生活を支える傷病手当金の申請書類の記入をおこなっています。診断書は医師が必要と判断した場合、発行した日に電子ファイル形式で患者さまのLINEに送付します。くわしくは関連記事もご覧ください。
【関連記事】傷病手当金申請の流れや申請のポイントについて解説!【精神科・オンラインメンタルクリニック】


精神症状が悪化したときの対応




精神症状が悪化したときの相談先

精神症状が悪化したときの相談先

精神症状が悪化したときは、1人で抱え込まず専門家に相談してみましょう。医療機関だけでなく、公的な相談窓口や電話相談など、さまざまな支援体制が整っています。相談先に早めに連絡すれば、早期治療・回復につながります。精神症状が悪化した際に利用できる相談先について、詳しく見てみましょう。


精神科・心療内科

精神症状が続く場合や日常生活に支障をきたしている場合は、精神科や心療内科の受診が推奨されます。これらの医療機関では、専門の医師が診察をおこない、必要に応じて薬での治療やカウンセリングを提供します。

「眠れない日が続く」「気分の落ち込みが2週間以上続いている」「以前は楽しめていたことに興味が持てなくなった」といった症状がある場合は、早めに受診しましょう。

エニキュアでは、症状の悪化を感じた際に、すぐに相談できる環境が整っています。自分の症状がどの精神疾患に該当するか知りたい方は、診断症状チェッカーもご利用ください。


保健所

地域の保健所では、精神的な不調に関する相談を受け付けています。保健師や精神保健福祉士などの専門職が、相談者の状況に応じて適切な助言や支援を提供してくれます。

精神症状が悪化しているが、どこに相談すればよいかわからない場合や、医療機関を受診する前に相談したい場合は、保健所を利用しましょう。必要に応じて、医療機関や福祉サービスを紹介してくれる場合もあります。


精神保健福祉センター

各都道府県に設置されている精神保健福祉センターでは、精神疾患や心の健康に関する専門的な相談を受け付けています。精神症状が長期化している場合や、複雑な問題を抱えている場合は、精神保健福祉センターへの相談が効果的です。

センターでは、症状の悪化に対する対処法や福祉サービスについての情報を得られます。また、家族や周囲の人々からの相談にも対応しています。


電話相談窓口

すぐに相談したい場合や、対面での相談が難しい場合は、電話相談窓口がおすすめです。たとえば、厚生労働省が提供する「こころの健康相談統一ダイヤル」では、専門の相談員が必要な情報や支援を提供します。

また、地域によっては、夜間や休日にも対応している窓口があります。症状の悪化は時間帯を問わず起こるため、いつでも相談できる窓口の連絡先を確認しましょう。

エニキュアは、平日・休日問わず朝8時から24時まで診察可能です。公式LINEから24時間予約を受け付けており、初診でも当日受診ができるため、お気軽にご相談ください。エニキュア


精神症状が悪化したときの相談先




精神症状を悪化させないための予防策

精神症状を悪化させないための予防策

精神症状の悪化を防ぐためには、生活習慣やストレス管理・周囲との関係性を見直す必要があります。予防的な取り組みを続けると、心の健康を維持しやすくなるでしょう。精神症状の悪化を防ぐための具体的な予防策をご紹介します。


毎日の生活リズムを整える

精神症状を悪化させないためには、規則正しい生活リズムが重要です。十分な睡眠やバランスの取れた食事・適度な運動を心がけましょう。ストレスへの耐性が高まり、精神的な不調を予防する効果が期待できます。また、ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられる運動も効果的です。


ストレスを早めに発散する方法を持つ

精神症状の悪化を防ぐよう、ストレスをため込まず、早めに発散しましょう。リラクゼーション法や趣味の時間を持つと、心の緊張を緩和できます。

ストレスを発散する方法として、深呼吸や瞑想などのリラックス法・音楽鑑賞や入浴などのリフレッシュ活動などがあります。自分に合ったストレス解消法を見つけ、日常生活に取り入れるよう心がけましょう。


信頼できる人に相談する

信頼できる人とのつながりは、精神的な支えとなります。悩みや不安を共有できる相手がいると、孤独感が軽減され、心の安定につながります。日頃から家族や友人・同僚など、周囲の人とのコミュニケーションを大切にしましょう。

精神症状の悪化を感じた際、信頼できる人に早めに相談すると、客観的な視点を得たり、自分の気持ちを言葉にして整理できたりします。気持ちを吐き出すだけでも、症状の悪化を防ぐ効果があるため、日頃から相談できる関係性を大切にしましょう。


症状の変化を記録する

日々の気分や体調の変化を記録することで、精神状態の変化に気づきやすくなります。記録を続けると、ストレスの原因やパターンを把握し、早めに対処できるでしょう。

症状が悪化したと感じた日には、その前にどのような出来事があったかを振り返ると、原因を特定できます。自分の状態を客観的に把握すると、「症状が悪化している」という変化に早く気づき、対処できます。


定期的に医療機関を受診する

精神症状の悪化を防ぐためには、定期的な医療機関を受診しましょう。症状が軽いうちに医師の意見を聞くと、適切な対処法を見つけられます。

「いつもと違うな」と思ったときは、早めに精神科医に相談してみましょう。気分の落ち込みや意欲の低下が2週間以上続いたり、趣味に興味が持てなくなったりしたら、症状が悪化しているサインかもしれません。

エニキュアでは、オンラインで医師に相談できます。外出が難しいときや症状の悪化が気になるときも、自宅からスマートフォンやパソコンで受診可能です。症状の悪化を防ぐためにも、ぜひエニキュアにご相談ください。


精神症状を悪化させないための予防策




まとめ:精神症状が悪化したかもしれないときは精神科オンライン診療にご相談を

まとめ:精神症状が悪化したかもしれないときは精神科オンライン診療にご相談を

精神症状が悪化したときは、早期発見と適切な対応が求められます。日常生活の変化に気を配り、症状悪化のサインを見逃さないようにしましょう。

エニキュアでは、夜間や休日も精神科オンライン診療をおこなっており、症状が悪化したときにもすぐに精神科医に相談できます。予約から薬の受け取りまでをすべてオンラインで完結でき、外出が難しい方でも安心してご利用いただけます。

診療予約は公式LINEから最短3分で可能です。困ったときはお早めに私たちエニキュアへご相談ください。
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