オンライン診療で診断書は発行できる?メンタルクリニックの診断書について解説

監修者紹介
別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事
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別府拓紀
大学病院、精神科病院、専属産業医などを経て現在精神科病院で地域の精神科医療に従事
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はじめに

近年、メンタルクリニックではオンライン診療の利用が急増しています。しかし、オンライン診療の普及に伴い、新たな疑問も生まれています。その1つが「オンライン診療で診断書は発行できるのか」というものです。

本記事では、オンライン診療での診断書について、以下の内容を解説します。
●診断書とは?
●診断書が必要なケース
●診断書が発行される手順
●よくある質問

診断書は、休職や復職、障害年金の申請など、さまざまな場面で必要となる重要な書類です。特にメンタルヘルスに関する診断書は、患者の生活や権利に大きく影響する可能性があるでしょう。

ぜひ、最後まで読み、知識をつけてみてください。


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※本記事では、日本国内の一般的な医療制度をご紹介しています。エニキュアで対応していない制度も含まれますので、あらかじめご了承ください。



1.メンタルクリニックの診断書に関する基本知識とは?

1.メンタルクリニックの診断書に関する基本知識とは?


メンタルクリニックでもらう診断書に関して、以下の4つを解説します。
●診断書とは何?
●必要になるケースとは
●注意点
●受け取り方

それぞれみていきましょう。


診断書とは何?

診断書とは、医師が患者の病名や症状を記載した書類であり、患者さんが実際にその病気にかかっているということを証明する1つの手段です。診断書には患者さんの健康状態が医師によって公式に登録されるため、公的支援を受ける際や制度を申請する際の証明となります。

診断書には以下の項目が含まれています。
患者の基本的な情報
氏名や生年月日、年齢など

傷病名
医師による診察を受けた後、診断がついた場合に記載。ただし、疾患として診断がつかなかった場合には「抑うつ状態」のように記載されるケースもあります。

病状の経過・治療内容
患者さんの病状の経過、治療内容とそれに対する反応などについて記載。

今後の見通し
治療にどれくらいの期間を要するのかが記載。
精神科では、休養が治療の一環として行われる場合が多い。そのため「◯月◯日から◯日間の休養が必要である」と想定される休養期間が明記されているケースがあります。

【診断書見本】

診断書




メンタルクリニックの診断書が必要になる6ケース

●メンタルに関することで休学する場合
メンタルの不調が原因で学校を休学する際には、休学診断書の提出が必要です。休学時、学校に休学願の書類と一緒に提出します。

●メンタルに関することで休職する場合
メンタルの不調が原因で休職する際には、休職用診断書の提出が必要です。会社に提出し、精神疾患による休職を申請する際に使用します。

●メンタルに関することで復職する場合
メンタルの不調が回復し復職する際には、復職用診断書が必要です。休職後、職場復帰の際に会社に提出する際に使用します。

●精神疾患による障害年金を申請する場合
障害年金を申請する際には、障害年金申請用診断書の提出が必要です。

●精神通院医療の利用申請をする場合
精神通院医療の利用申請の際に、自立支援医療用診断書の提出が必要です。

●公的機関の支援に申請する際
手当金や公的制度を利用する際に、診断書の提出を求められることがあります。


関連記事:精神科クリニックのオンライン診療でも傷病手当金申請はできる?申請要件手続き方法について解説

オンラインクリニックで診断書を発行する際の注意点

オンライン診療での診断書発行については、2020年4月に厚生労働省が発表した「オンライン診療の適切な実施に関する指針」で一定の方向性が示されています。この指針によると、オンライン診療での診断書発行は原則として可能とされていますが、以下の点に注意が必要です。

初診の場合は原則対面診療が必要
●再診の場合、医師の判断でオンライン診療での診断書発行が可能である
●診断書の内容や目的によっては、対面診療が必要な場合がある

ただし、オンライン診療のみで診断書を発行できるわけではないため、状況に応じて対面診療との組み合わせが必要となるケースがあります。

ASDの診断基準について以下の記事で詳しく解説しています。併せてお読みください。
関連記事:精神科の診断書とは?もらい方や費用、支援と手当について解説


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オンラインクリニックで診断書を発行する流れ

エニキュアでは初診での診断書発行が可能です。診断書は自宅に郵送されてきます。なお、診断書発行までのプロセスは通常以下のような流れになります。

1. オンライン診療の予約
2. ビデオ通話による診察
3. 医師による診断書の作成
4. 患者への診断書の送付(郵送またはオンラインでの受け渡し)

関連記事:オンライン診療で診断書はもらえる?診療予約から診断書発行までの流れについて解説


メンタルクリニックの診断書が必要になるケース





2.メンタルクリニックで診断書を発行するメリットとデメリット

メンタルクリニックで診断書を発行するメリットとデメリット

メリットとデメリットを解説していきます。

メリット

通院の負担軽減:精神的な不調で外出が困難な場合でも診療を受けられる
時間の節約:通院時間や待ち時間が不要
プライバシーの確保:他の患者との接触を避けられる
柔軟な診療時間:仕事や家事の合間に診療を受けられる可能性がある

デメリット

プライバシー:診断書には個人情報から病名・病院名などの情報が記載されているため、紛失には注意する必要がある
診断の正確性:対面診療に比べて得られる情報が限られる可能性がある



オンライン診療で診断書を発行するメリットとデメリット





3.メンタルクリニックの診断書に関するよくある質問

メンタルクリニックの診断書に関するよくある質問


メンタルクリニックの診断書に関してよくある質問を3つ紹介します。

Q.診断書の作成期間は?

A.診断書の作成期間はクリニックや診断書の種類によって異なりますが、一般的には2週間前後かかります。エニキュアでは診察後、即発行が可能です。

Q.発行にかかる費用はどれくらい?

A.診断書の発行にかかる費用はクリニックによって価格設定が異なりますが、約2000円〜8000円で設定されているクリニックが多いです。なお、診断書の発行費用は保険が適用されないため、全額自己負担となります。

Q.診断書が発行されないこともある?

症状が見られない場合や雇用者・家族ら第三者が発行を請求する場合、診断書の発行はできません。

関連記事:精神科の診断書とは?もらい方や費用、支援と手当について解説

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メンタルクリニックの診断書に関するよくある質問






まとめ

オンライン診療と診断書のまとめ


オンライン診療での診断書発行は、一定の条件下で可能です。特にメンタルヘルスの分野では、患者さんの負担軽減や継続的な治療の促進につながる可能性もあるでしょう。

本記事では、オンライン診療における診断書に関して、以下を解説してきました。
●診断書とは?
●診断書が必要なケース
●診断書が発行される手順
●よくある質問

ぜひ、診断書についての理解を深めて、自分の状況をよくする手段として使ってみてください。



メンタル不調を感じている人で、自分の症状について知りたい方は「症状チェッカー」をご利用ください。

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参考:
1)たわらクリニック |職場や公的機関で必要な診断書、うつ病の場合どこでもらうべきか
2)おおかみこころのクリニック| うつ病の診断書はもらえないこともある【もらい方や注意点】を解説

3)PR TIMES/NTT東日本・MICIN|オンライン診療の実施回数(年間110万件)などの統計データ

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