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考えすぎる人の特徴・対処法とは?長くつづく場合は精神科メンタルクリニックへご相談を
「考えすぎる性格を治したい」「いろんなことを考えすぎて疲れる」といった悩みはありませんか?
必要以上に考えこんでしまうことは誰にでもよくあることです。しかし、考えすぎてネガティブな気持ちがつづいたり、つねに不安や心配が頭から離れなかったりする場合、精神疾患の可能性があります。
この記事では、考えすぎる人の特徴・対処法について解説します。考えすぎで悩んでいる方は、ぜひご参考にしてください。
「考えすぎる」とはどんな状態?
そもそも「考える」とは、頭に言葉やイメージが思い浮かぶことを指します。たとえば、雨の予報やくもり空を見ると、「今日は雨が降りそうだから傘を持っていこう」という考えが浮かぶでしょう。
「考えすぎる」とは、ある思考や問題に過度に注意を向け、繰り返し考えつづける状態を指します。これは単に深く考えることとは異なり、非生産的な思考パターンをともないます。日常生活に支障をきたしている状態ともいえるでしょう。具体例として、以下のケースが挙げられます。
・物事を悪い方向に考えてネガティブな気持ちになる
・1つの物事について何時間も考えてしまう
・まだ起こってもいない出来事を想像して不安になる
・過去の失敗を思い出して後悔する
考えすぎるあまり不安になったり、悲観的になったりすると、心が疲れてしまいます。そのような性格を「治したい」と考える方も多いですが、性格をすぐに治すのは難しい場合が多いです。
考えすぎる人の特徴・性格
考えすぎる人の特徴や性格は、以下のとおりです。
・完璧主義な傾向がある
・感受性が強い
・心配しやすい
・自分に自信がない
・悩みを1人で抱え込みやすい
それぞれ詳しく見てみましょう。
完璧主義な傾向がある
真面目で完璧主義な方は、理想が高いゆえに考え込んでしまうことがあります。「0か100か」で物事を判断する傾向があり、少しのミスでもストレスを感じやすいためです。
理想や目標が高いほど、物事がうまくいかないときに理想と現実のギャップに悩む場合が多いです。悩みや問題を解決しようとするあまり、失敗の原因や解決策を考えこんでしまう場合があります。
感受性が強い
感受性が強い方は周りからの刺激に敏感なため、さまざまなことに気づき、考えこんでしまいます。想像力も高いため、これから起こり得るリスクを素早く察してしまい、日頃から考えている状態がつづく方も多いです。
近年では、上記のような傾向がある方をHSP(Highly Sensitive Person)と呼ぶこともあります。HSPは病気や障害ではありませんが、日常生活を送るうえで疲れを感じやすい傾向があります。
心配しやすい
心配性の方は、リスクを避けて慎重に物事を進めようとするため、考えこんでしまいがちです。ほかの人より気にしてしまうことが多く、不安や緊張がつづく傾向にあります。
心配するあまり、安心感を求めてさまざまな情報を集める方もいます。しかし、収集した情報と考えが頭のなかでいっぱいになり、かえって疲れてしまうことも少なくありません。
自分に自信がない
自分に自信がない方は、悲観的な考えが頭のなかをめぐることが多いです。不安やネガティブな考えが先行して、なかなか行動に移すのが難しい方もいます。
自分に自信がないと、ほかの人の言動や評価を過度に気にしてしまいがちです。褒め言葉をもらっても「何か裏があるのでは」と疑ったり、励まされても「どうせ自分にできるわけがない」と落ち込んだりすることもあります。
悩みを1人で抱え込みやすい
悩みを1人で抱え込みやすい方も、長時間考えすぎてしまう傾向にあります。人に頼ることやコミュニケーションが苦手で、自分1人で問題を解決しようとするためです。
自分1人で考え込んでいると、同じ思考パターンを繰り返したり、悩んでいた問題から思考がずれて、ネガティブな感情になったりします。不安や心配が強くなるほど考える時間も増えるため、悪循環に陥ってしまう方もいます。
「考えすぎ」の症状が見られる精神疾患
考えすぎと関係のある精神疾患の代表例は、以下の3つです。
・不安障害
・うつ病
・自閉スペクトラム症(ASD)
それぞれの症状について、詳しく解説します。
不安障害
不安障害とは、強い不安や心配、恐怖によって、将来のことを先読みして考えすぎて行動や日常生活に支障をきたす病気です。不安とともに動悸や呼吸困難、震え、発汗など、身体症状が生じる場合もあります。
不安障害にはさまざまな種類があり、代表的なものは以下の4つです。
・パニック障害:突然激しい不安と動悸呼吸困難などの身体症状に襲われる
・社会不安障害(社会恐怖):人混みや人前に出るのを過度に恐れる
・強迫性障害:強い不安や心配によって、特定の思考や行動がやめられない
・全般性不安障害:仕事や学校、人間関係などが気になり、極度に不安になる
不安障害については、こちらの記事もご参照ください。
【関連記事】漠然とした不安は不安障害の可能性も?過度な不安に苦しむ場合はオンライン心療内科に相談
うつ病
うつ病とは、気分の落ち込みや意欲集中力の低下がつづき、日常生活を送るのが困難になる病気です。食事や睡眠にも支障をきたし、頭痛や動悸などの身体症状もみられます。うつ病になるとネガティブな思考をやめられず、同じことをずっと考えてしまうことが多いです。考えれば考えるほどストレスや不安を感じ、さらに気分が落ち込む場合もあります。
自閉スペクトラム症(ASD)
発達障がいの1つである、自閉スペクトラム症(ASD)の方も、物事を考えすぎる傾向があります。ASDの方は思考や感情の切り替えが難しく、過去に経験した嫌な出来事について繰り返し考えてしまうためです。
また、ASDの方は人との関わりが苦手で叱責を受ける経験も多く、それらを思い出してしまうケースも少なくありません。つらい出来事を思い出して考えすぎた結果、うつ病や不安障害などを併発する方もいます。
考えすぎるときの対処法
考えすぎるときは、以下の対処法を試してみましょう。
・考える時間を限定する
・自分の思考を書き出す
・マインドフルネス瞑想をする
・周りの人に相談する
・専門家に相談する
考える時間を減らしたり、頭のなかを整理したりすることが重要です。
考える時間を限定する
まずは考える時間に制限を設けてみましょう。次から次へと考えが浮かぶため、強制的に考える時間を減らす工夫が必要です。たとえば「10分だけ」「職場から家に着くまで」と、あらかじめ決めた時間のみ考えるとよいでしょう。
決めた時間になったらすぐに別のことを考えたり、行動したりして、考える時間を長引かせないようにします。
自分の思考を書き出す
自分の頭に浮かんでいる思考を書き出し、見える化してみましょう。自分の考えを書き出すと、情報や思考パターンが明確化されて、悩みが解決できるかもしれません。紙やペンを用意するのが難しい場合は、スマートフォンのメモアプリでも代用可能です。
たとえ解決できなくても、思考を書き出すうちに「自分で解決できる問題ではない」と気づいたり、気持ちがスッキリしたりといった効果が期待できます。
マインドフルネス瞑想をする
「マインドフルネス」とは、今この瞬間に意識を向け、自分を苦しめる考えにとらわれない状態をつくることです。
マインドフルネス瞑想では、呼吸に意識を向けます。呼吸中に自然と考えやイメージが思い浮かんでくることもありますが、それらを否定せず、ありのまま受け止め、再び呼吸に意識を戻していきましょう。
周りの人に相談する
1人で考えても答えが出ない場合は、周りの人に相談すると解決することもあります。自分以外の考え方を取り入れると、新たな視点から物事を考えられたり、思考パターンを増やしたりして、問題が解決する場合もあるためです。
相談相手は上司や先輩に限らず、家族や友人など、身近にいる人で構いません。悩みを1人で抱え込まず、身近な人を頼ってみましょう。
専門家に相談する
どうしてもネガティブな思考がやめられない方や、生活に支障をきたしている方は、精神科医やカウンセラーなど、専門家に相談してみましょう。考えすぎに加えて、頭痛や動悸、不眠、食欲の低下などの身体症状がある場合、何かしらの精神疾患の可能性があります。精神科や心療内科などのメンタルクリニックを受診し、専門的な治療を受けましょう。
メンタルクリニックを早めに受診するなら、オンライン診療が選択肢のひとつとなります。対面診療と比較して予約が取りやすく、当日〜3日以内には診療予約が取れます。土日・祝日や夜間診療も受け付けているため、忙しい方でも受診しやすいのがメリットです。
まとめ:考えすぎてつらいときはメンタルクリニックに相談してみよう
「考えすぎる」とは、物事を必要以上に考えてしまい、行動や日常生活に支障をきたしている状態を指します。考えすぎる状態がつづく場合、不安障害やうつ病などの精神疾患を発症している可能性もあるため、メンタルクリニックに相談してみましょう。
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参考文献:
不安障害|こころの病気について知る