不定愁訴とは?主な症状・原因・セルフチェック・治し方・病院の何科で相談すべきか徹底解説

監修者紹介
河邊眞好
大学病院、単科精神科病院などを経て、現在は総合病院精神科で地域の精神科医療に従事。 精神保健指定医 / 日本精神神経学会専門医・指導医 / 公認心理師 / 厚労省認定認知症サポート医 / 日本精神神経学会認知症診療医 / 臨床研修指導医 / 緩和ケア研修会修了 / コンサータ処方登録医
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河邊眞好
大学病院、単科精神科病院などを経て、現在は総合病院精神科で地域の精神科医療に従事。 精神保健指定医 / 日本精神神経学会専門医・指導医 / 公認心理師 / 厚労省認定認知症サポート医 / 日本精神神経学会認知症診療医 / 臨床研修指導医 / 緩和ケア研修会修了 / コンサータ処方登録医
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頭痛や身体のだるさ、イライラが止まらないなど、検査をしても原因不明の体調不良が続いていることを不定愁訴と呼びます。不定愁訴には、ストレスや精神的な疲労、精神疾患が関係していることがあります。「気のせいかも」と放置してしまうと、症状の悪化につながる場合もあるため、早めの対処が大切です。

今回は、不定愁訴とは何か、原因や精神疾患との関連性、改善のポイントについて解説します。あなたのつらい症状を理解し、適切な対処法を見つけて、元気な日々を取り戻しましょう。


不定愁訴とは

不定愁訴とは

不定愁訴とは、原因がはっきりとはわからないけれど、なんとなく体調が悪い状態のことです。愁訴とは、苦しみや違和感を口に出して訴えること、という意味で使われます。

検査してもとくに異常が見つからない場合が多くあり、専門的な医療機関を受診する3割〜5割の人が、医学的に原因がわからない症状で悩んでいるとの研究結果があります。不定愁訴で現れやすい症状は、以下のとおりです。

・頭痛

・肩こり

・のぼせ

・冷え

・不眠など

不定愁訴は男女問わず発症しますが、女性に多い傾向があるようです。とくに40代後半から50代前半の女性では、不定愁訴で悩む人も少なくありません。


気になる不定愁訴の症状をセルフチェック!

「これって不定愁訴なの?」と思う人は、以下の項目でセルフチェックしてみましょう。2つ以上当てはまり、明確な病気の原因がない場合は不定愁訴の可能性があるため、ご参考にしてください。

□朝から疲れが取れない

□頭痛や肩こりが続いている

□ふらつき・めまいが多い

□不安・イライラを感じやすい

□眠れない・寝ても眠りが浅い

□お腹が痛くなる

□吐き気がする

□息が苦しい

これらの症状は日常生活に支障をきたす場合があり、放っておくと悪化する可能性もあります。当てはまる項目が多い人は、医師への相談が大切です。

「こんなことで受診してよいのかな……」とお悩みの人は、以下の症状チェッカーで心身をチェックするのもよいでしょう。

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不定愁訴の主な3つの原因

不定愁訴の主な3つの原因

不定愁訴を引き起こす原因は、以下のものが挙げられます。

・心理的ストレス・精神疾患

・栄養不足・慢性疾患

・ホルモンバランスの変動

それぞれの不定愁訴の原因をくわしくみていきましょう。


心理的ストレス・精神疾患

不定愁訴は、心理的ストレスや精神疾患が原因のケースもあります。心と身体は深くつながっているため、日々のストレスや精神的な疲れが続くと、体を調整する神経のバランスが乱れてしまうのです。結果的に、頭痛や胃痛などの症状が現れる場合があります。

病院で身体には異常がないと診断された場合は、以下のような精神疾患を発症している可能性もあります。

・適応障害

・うつ病

・不安障害(全般性不安障害・パニック障害など)

・強迫性障害

それぞれの病気の特徴や原因、症状を解説します。


適応障害

適応障害とは、日常で生じるストレスや、環境の変化に対して自分が適応できる限度を超え、心身の不調が生じる精神疾患です。一般的に特定のストレス要因がはっきりしている場合が多く、ストレスとなる出来事があったあとに、症状が強く現れやすいのが特徴です。たとえば、職場の問題・家庭の問題・引越し・入学・転職など環境が変わる際に、適応障害の症状が現れるケースがあります。

症状としては、以下のものが挙げられます。

・頭痛

・胃痛

・疲労感

・睡眠障害

・呼吸困難

適応障害は特定のストレスが原因で発症しているので、原則その原因から離れると改善する傾向があります。適応障害についてくわしく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

【関連記事】適応障害の治療法~ストレス対処から認知療法まで~


うつ病

気分の落ち込みや意欲の低下が続き、心身にさまざまな不調が現れます。頭痛・身体のだるさ・食欲不振・睡眠障害などの身体症状を伴うことがある病気です。

うつ病についてくわしく知りたい人は、以下の記事をご参考にしてください。

【関連記事】うつ病の症状とその特徴・治療について解説


不安障害(全般性不安障害・パニック障害など)

過度な不安や心配が続き、動悸・息苦しさ・めまい・胃の不快感などの身体症状を伴う疾患です。日常生活に支障をきたすこともあります。


強迫性障害

特定の考えが頭から離れず、それを打ち消すために同じ行動を繰り返してしまう疾患です。精神的なストレスから、頭痛や疲労感などの身体症状が現れることもあります。

これらの症状がみられたときは、精神疾患が原因で心身の不調を感じている可能性があります。小さな変化でもよいので、原因が分からず不安を抱えている場合は、精神科・心療内科にご相談ください。

忙しくて受診する暇がない人は、自宅から医師に相談できるオンライン診療を検討するのもよいでしょう。


栄養不足・慢性疾患

不定愁訴の背景には、栄養が足りていなかったり、慢性的な病気が隠れていたりする場合もあります。健康診断で異常が見つからなくても、栄養バランスや生活の乱れが原因になるケースがあります。

なんとなく調子が悪い状態が続いているときには、内科でよりくわしい検査を受けて、以下の病気が隠れていないかチェックしてみてください。

・過敏性腸症候群

・慢性疲労症候群

・鉄欠乏性貧血

・甲状腺機能亢進症・低下症

・線維筋痛症

・心臓や血圧の異常

・顎関節症 など

上記の疾患は、不定愁訴と似た症状を引き起こす場合があり、放置すると症状が悪化する可能性もあります。気になる症状が続くときは、心理的要因だけでなく、身体的な背景にも目を向け、医師への相談を検討しましょう。


ホルモンバランスの変動

不定愁訴の原因で多いのが、ホルモンの変化によるものです。ホルモンバランスの変動は、以下の症状を引き起こす場合があります。

・PMS(月経前症候群)

・更年期症状

・甲状腺機能の異常

・栄養不足

・男性ホルモン(テストステロン)減少による不調

不定愁訴は複数の要因が絡み合っている場合が多く、1つの原因に特定できないこともあります。症状が続く場合は自己判断せず、医師による診断や治療を受けることが大切です。


不定愁訴の原因




不定愁訴の主な症状

不定愁訴の主な症状

不定愁訴の症状は、身体的なものと精神的なものにわけられます。以下のリストを参考にして、自分の状態をよく知りましょう。


不定愁訴によく見られる身体の症状

不定愁訴では、以下のような、はっきりとした原因がわからない身体の不調が現れる場合があります。

・疲労感

・肩こり

・不眠

・冷え

・頭痛

・めまい

・腰痛

・動悸

上記の症状は複数同時に現れたり、日によって変化したりする場合もあります。「朝は頭痛だったけど、午後はめまいに変わった」と症状がうつり変わるのも不定愁訴の特徴です。


不定愁訴によく見られる精神的な症状

不定愁訴では身体症状だけでなく、心身の不調も同時に現れる場合があります。

・不安感

・イライラ

・憂うつ感

・集中力の低下

・やる気の低下

・情緒不安定

・焦燥感

上記の精神的症状は、仕事や家庭生活にも影響をおよぼすことがあるため、早めの気づきと適切なケアが大切です。


不定愁訴の症状一覧




今すぐできる不定愁訴の対策|セルフケア3選

今すぐできる不定愁訴の対策| セルフケア3選

不定愁訴は、セルフケアで改善できる場合もあります。今すぐはじめられる3つの対策を紹介するため、自分に合ったものを選んで、健やかな体を目指しましょう。


1.生活習慣と食生活を整える

生活習慣や食事の乱れは、自律神経に影響を与えます。早寝早起きを心がけ、1日3食を同じ時間に食べることを心がけてください。女性は月経で鉄分を失いやすいため、以下のような鉄分が多く含まれる食材を意識して摂るとよいでしょう。

・あさり

・レバー

・大豆製品

・ほうれん草

・小松菜

・ひじき

・カツオ

また、鉄分の吸収を助ける柑橘類・ブロッコリーなどのビタミンCを一緒に摂ることで、より効果的に栄養を取り入れられます。規則正しい生活リズムと栄養バランスの取れた食事で、自律神経の乱れを改善しましょう。


2.ストレスを発散する

仕事の内容や人間関係によるストレスは、自律神経の乱れを引き起こす要因の1つです。ストレスを溜め込むと、不定愁訴の症状を悪化させる可能性もあります。趣味に時間を使ったり、映画鑑賞や読書を楽しんだりして、定期的にストレスを発散するとよいでしょう。


3.適度な運動を取り入れる

適度な運動は、不定愁訴の改善に効果が期待できます。研究では、軽度から中程度の運動が、うつ症状や不安を抱える更年期女性の症状改善に効果をもたらす、と報告されています。

さらに、運動を続けるとストレス発散・血流改善・睡眠の質の向上などの効果が期待できるのでおすすめです。まずは軽いジョギング・散歩など無理のない範囲で運動をはじめてみませんか。

これらの方法を試しても症状の改善がみられないときは、医師への相談を視野に入れることも大切です。


今すぐできる不定愁訴の対策




不定愁訴で病院に行くなら何科?

不定愁訴で病院に行くなら何科?

身体のどこに原因があるかがわからないと、どこの診療科を受診すべきか迷うと思います。不定愁訴で病院を受診したい場合、以下の受診先への相談が望ましいです。


1.内科

身体のあちこちに症状を感じている場合、原因も病名も分からず、どこの診療科を受診するべきなのか迷うと思います。そのような場合は、一番つらい症状に合わせて病院を受診することをおすすめします。

たとえば、息切れや動悸が一番重い症状だと感じる場合は循環器内科、下痢や腹痛などは消化器内科など、症状に合わせて受診します。一番体を苦しめている病気の改善から行い、1つひとつの症状の原因をはっきりさせていきます。

内科で検査にとくに異常がないと診断された場合は、ストレスなどが原因のメンタル疾患の可能性があります。その場合は、心療内科・精神科に相談してください。


2.心療内科・精神科

イライラ・落ち込み・不安・憂うつ・涙が止まらない・感情の起伏など、精神面の症状が強く現れている場合や、ストレスが原因で症状が強く現れる場合は、心療内科・精神科に相談してみましょう。

ほかにも、進学・転職・引越しなど環境の変化・人間関係など、そのストレスに触れていたり考えたりすると身体に症状が強く現れる場合も、心療内科・精神科への相談をご検討ください。

精神疾患は我慢してしまうことも多いですが、早めに治療をおこなうと、重症化や慢性化の予防につながります。

【関連記事】精神科・心療内科へ行くべき症状とサインとは?受診するべき基準を解説!


なんとなく体調が悪い……不定愁訴にはオンライン診療も選択肢の1つ

なんとなく体調が悪い……不定愁訴にはオンライン診療も選択肢の1つ

「体調が悪いけど病院に行くのはちょっと……」と悩む人は、オンライン診療を検討するのも1つの方法です。スマートフォン1台で自宅にいながら受診が可能で、診察から薬の受け取りまですべてオンラインで完結します。

エニキュアでは24時間いつでも予約が可能で、空きがあれば当日受診も可能です。そのため「なんとなく体調が悪い」と感じたときに、早めに受診することが可能です。通院や待合室での負担が一切なく、忙しくて受診する時間がない人も、時間を有効活用して治療を続けられます。

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不定愁訴に関するよくある質問

不定愁訴に関するよくある質問

不定愁訴について多く寄せられる質問をまとめました。気になる疑問があれば、ご参考にしてください。


女性の不定愁訴の症状は?

女性の不定愁訴では、40代後半から50代前半の更年期に起こるのぼせ・冷え・肩こり・だるさ・不眠などの症状が現れます。理由として、ホルモンバランスの変化が挙げられます。症状の現れ方には個人差があり、複数の症状が同時に起こりやすいのも特徴です。


不定愁訴の治し方は?

病気が原因で不定愁訴が起きている場合は、病気をしっかり治療すると症状の改善が期待できます。身体を調整する自律神経やホルモンのバランスを整えるために、毎日の食事を見直したり、身体を動かしたり、しっかりと睡眠を取ったりするのもよいでしょう。


不定愁訴に悩んだら早めの対策・医師に相談を

不定愁訴に悩んだら早めの対策・医師に相談を

病院や検査で異常がないと診断されたり、原因が不明の症状が続いたりすると、もしかしたら大きな病気にかかっているのではないかと、とても不安になると思います。不調の原因が精神疾患である可能性もあるため、内科以外にも心療内科・精神科などを受診して、原因を探ることも大切です。

つらい症状も、適切な治療やサポートを受けることで改善できる可能性があります。1人で抱え込まず、医師の力を借りながら、あなたらしい健康な毎日を取り戻していきましょう。

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