「自分のことは後回し」になっていませんか
「病院? 行くなら親が先」
「私の疲れなんて、相談するほどのことじゃない」
「みんなやってることだから」
介護をしていると、自分のことはいつのまにか予定表のいちばん下に沈んでいきます。歯医者の予約も、健康診断も、友人との約束も、「落ち着いたら」のまま何か月も過ぎている——心当たりはないでしょうか。
この記事は、そんなあなたに「あなたも相談していい」と伝えるための記事です。長い解説はありません。後回しにしてきた自分のことを、少しだけ予定表の上のほうに戻すきっかけになればと思います。
この記事でわかることは、次のとおりです。
- 「後回し」に気づくための小さな目印
- 相談に、立派な理由はいらないこと
- 後回しをやめる、いちばん小さな一歩
「後回し」は、こんな形で表れます
自分を後回しにしている状態は、意外と自覚しにくいものです。次のような小さな目印に、心当たりはありませんか。
- 自分の通院や検診を、もう何か月も延期している
- 食事を立ったまま済ませる、抜くことが増えた
- 「疲れた」と口に出す相手がいない
- 眠りが浅いのに、「介護中だから仕方ない」で片づけている
- 最後に自分のためだけに時間を使った日を、思い出せない
ひとつでも当てはまったなら、それはがんばってきた証拠です。そして同時に、あなた自身のケアの順番が近づいているサインでもあります。ここで大切なのはひとつだけ。後回しは、あなたの意志の弱さではないということです。
相談に、立派な理由はいりません
「相談するなら、ちゃんとした症状がないと」と思っていませんか。実際には、そんな条件はありません。
- 「なんとなくずっとしんどい」でも
- 「眠りが浅い気がする」でも
- 「特に何がというわけではないけれど、疲れが取れない」でも
どれも、診察で話していい内容です。診断名の見当をつけてから来る必要も、症状を整理してから来る必要もありません。介護をしながらの毎日で心身に負荷がかかっていること——それ自体が、もう十分な理由です。
「こんなことで受診してすみません」と診察の最初に謝られる方が、本当に多くいらっしゃいます。謝る必要はまったくありません。むしろ、はっきりした症状が出そろう前に来ていただけたことは、治療のうえでは望ましいことです。「相談するほどのことか分からない」その段階こそ、いちばん相談しやすいタイミングです。
いちばん小さな一歩から
後回しをやめると言っても、生活を大きく変える必要はありません。小さな一歩の候補を並べてみます。
- 今夜、いつもより30分早く布団に入る
- 「疲れている」と、誰かひとりに言葉にして伝える
- 延期し続けている自分の通院を、ひとつだけ予約する
- 眠りや気分の変化が続いているなら、オンラインで医師に相談してみる
全部やる必要はありません。どれかひとつ、今日できそうなものを選ぶだけで十分です。あなたの心と体は、介護を支える土台です。土台の手入れは、介護される方のためにもなります。
なお、気持ちのつらさが強く、今すぐ誰かに話したいときは、厚生労働省「まもろうよ こころ」に、電話やSNSで相談できる公的窓口がまとまっています。
介護をされている方の「しんどさ」は、劇的な症状ではなく、じわじわとした消耗として現れることがほとんどです。だからこそ、ご本人の「なんとなくおかしい」という感覚を、私たちは大切な情報として扱います。その感覚を持ってお越しいただければ、あとは診察のなかで一緒に整理していけます。
受診はオンラインでもできます
「病院に行く時間をつくること自体が難しい」という方には、オンライン診療という方法があります。エニキュアでは、初診からオンラインで精神科・心療内科を受診できます。朝8時〜夜24時・土日も診療しており、予約から問診・診察までスマホで完結します。問診は選ぶだけの形式で、処方されたお薬はご自宅への配送にも対応しています。
なお、心理検査や一部のお薬など、オンラインでは対応できないものもあります。その場合は、診察のなかで医師が必要な選択肢をご案内します。
よくある質問
Q1. 相談したいことが特にあるわけではなく、ただしんどいだけです。
「ただしんどい」は、それだけで相談の理由になります。しんどさの背景に睡眠や気分の不調が隠れていることも多く、診察では医師が質問しながら一緒に確認していきます。相談の「お題」を用意する必要はありません。
Q2. 自分のケアを優先したら、介護が回らなくなりそうで怖いです。
一度にすべてを変える必要はありません。30分の休息やオンラインでの受診など、介護の体制を崩さずにできる一歩から始められます。むしろ、あなたの心身が整うほうが、長い目で見て介護は回りやすくなります。
Q3. 一度受診したら、ずっと通い続けることになるのでしょうか?
通院の頻度や期間は、状態に合わせて医師と相談しながら決めていきます。一度の相談で様子を見ることもあれば、しばらく定期的に通う場合もあります。「まず一度話を聞いてもらう」という使い方から始めて構いません。
まとめ
- 通院の延期、立ったままの食事、思い出せない自分の時間——後回しは小さな形で表れる
- 相談に立派な理由はいらない。「なんとなくしんどい」で受診していい
- 生活を変えなくても、30分の休息やひとつの予約など、小さな一歩から始められる
参考URL
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の診断・治療に代わるものではありません。体調や治療に関する判断は、必ず医師にご相談ください。
運営: エニキュア|オンライン精神科・心療内科
